特集

自動車ビジネス二代目育成塾

甲信越地方K 社の事業継承の成功事例をお伝えしたい。2 代目経営者は先代を超える為に無理なチャレンジをすることもあるが、K 社
は2 代目(息子)が主導で事業継承の準備を行い、さらに事業継承後、着実に業績を伸ばされた会社である。特に先代と後継者が共存する会社の方には参考にして頂きたい。

共に働くことに抵抗をなくすことが後継者づくりの第一歩

K 社の後継者は子供の頃から先代に連れられて、販売や仕入れを共に行っていた。学校を休んででも行うことが当たり前であった。そういう点では、周囲の友達と全く異質の生活を送っていたが、幼少期ということもあり、それに対する不満は全くなく、本人はごくごく当たり前に感じていた。

そのことは、現在の仕事に対して、そして先代と共に働くことに対しての抵抗を無くすように先代が洗脳をしていたのかもしれない。だから社会人になるタイミングで当たり前のように自社に入社することになった。

いち社員の時には、先代の番頭をしっかりと支え、味方につける

K 社の後継者は、入社当時から先代の番頭を支えることに注力していた。先代のブレーンでもあるメンバーを支えることができなければ、自身がその先にトップに立つことが出来ないと感じていたからである。決してイエスマンのようなサポートではなく、意見や質問を常に行う、コミュニケーションをしっかりと取った存在感のあるサポート役を経験することで、番頭は後継者を認め、また後継者も過去の実績や経験への理解・尊敬を持つことが出来た。いきなり後継経営者として入社するのではなく、立場のステップアップを経験することが重要であるとK 社会長は言う。

事業継承のきっかけは後継者が時間をかけて作り上げる

K 社の後継者は、ある程度の規模になってきて、先代が安定(守り)経営に向かい始めた頃、自動車業界のような変化の激しい業界で立ち止まることが危険であると感じていた。だからこそ、外部の勉強会やセミナーに積極的に参加した。他社の事例や世の中の状況を情報として常に仕入れ、先代に逐一細かく報告し続けた。

大小問わず、新しいことに全くチャレンジしなくなると企業、特に社員の成長が止まってしまうため、伝え続けることで先代一人の力だけでは、この先の成長経営が難しくなると感じさせ。新しいことへの理解、そして肯定する素直さこそ経営に必要であると伝え続ける、この行動がきっかけで先代が後継者に対して経営側の仕事を安心して任せるようになり、さらには社長交代(事業継承)が出来た。

社長交代もステップを踏むことが大事なポイント

K 社は事業継承の際に大事なステップを踏んだ。まずは、先代に社長を退き、会長に就任してもらう。そして先代の番頭には外部団体の要職に就かせ、自社以外での大事な役割を担ってもらう。そして、その後に自身が社長に就任するというステップを踏んだ。先代の番頭との関係は、事業継承後に難しくなるため、このステップが最も大きなポイントだと言う。次ページも、K 社を成長へと向かわせる2 代目の経営手法についてお伝えする。

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