福祉車両事業が絶好調 業界で生き残る道

ヤツヅカ

自動車リサイクル業ならではのフットワークの軽さを活かす

■自動車業界の生き残る道

古くから中古部品販売に力を入れ、地域密着の経営を進める㈱ヤツヅカ(八束正 代表取締役)は自動車リサイクル業が本業である。同社は4 年前より福祉車両の製造、部品販売に乗り出し年々、業績を伸ばしている。自動車業界の中であっても福祉車両は専門性の高さから、専門店と位置づける店舗が多い(本誌1月号 坂出自動車など)。つまり、ニッチな産業であるものの、確実にニーズがあるといえる。

■年間80台以上の改造

福祉車両は大別すると、2種類に分かれる。「介護式」― 高齢者等を介護や送迎する車、「自操式」― 障害者自身が運転する車の2種類である。

前者は、自動車メーカーから発売されているが、限られた車種から選択するのが現状である。後者は、現在では自動車メーカーからほとんど発売されていない。

「ヤツヅカではこのような自動車メーカーの手が行き届いてない部分に、オーダーメイドで対応しております。お客さまと何度も対話を重ね、細かなニーズに対応できるのが弊社の強みです」と福祉事業部部長の北川陽三氏は語る。製品は主にスウェーデン製を使用し、輸入代理店から販売権を得ている。しかも、技術認定を受けたスタッフが施工している。

「後付け回転シートは、一般の車両に取付後、必要がなくなれば元々のシートに戻せますし、片手でアクセル・ブレーキの操作ができる手動運転装置は、スポーツカーやミニバンにも取付できる汎用品のため、車の買い替え時に装置の付け替えも可能です。ヤツヅカでは、特に障害者の運転支援に力を入れているのです」と語る北川部長

■喜ばれるサービスであり継続性の高い商材

前述の回転シートや運転補助装置は技術認定が必要なため、施工販売に限られるが、ヤツヅカでは、それ以外の福祉車両改造部品の販売を全国的に行っている。

細かいものでは、ハンドル旋回グリップや手すり、車いす固定ベルト、大きなものでは、補助ステップや後付け電動スライドドアキット、車いす用スロープや車いす収納クレーンなどが代表的だ。同社が扱う福祉車両改造部品は汎用品のため、ほぼ全車種に取付可能だ。

「物販では、特に電動補助ステップに対して、法人の方々からの問い合わせが多いです。取り付けも2 ~ 3 日程度で終了し、改造申請なども必要ありません。全国的にディーラーや販売店などに部品販売を行う傍らで、車両持込による部品の取り付けを行っております。

おかげさまで、4 年前から右肩上がりで、物販のみで年間1,000 万円ほどの売上が出ております。幅広い商圏の方々と取引しておりますが、やはり認知度がまだまだです。ローカルに攻めるにしても全国的に部品を取り扱う業者を増やしていきたいと考えています」と北川部長。

地域貢献としての側面も見せ、リピート率も高く、ニーズに対する満足度もその専門性から高いことが伺える。継続性の高い事業としてディーラーからの部品発注頻度は高いという。

■地域密着と社会の仕組みとしての事業

「病院などで使用される車両の提供やレンタカーなどといった、自社ではカバーしきれない客層に対して、福祉車両を訴求していく計画を今後考えています。

地域になくてはならない病院や介護事業者など多くの企業との連携を取り、社会インフラの一つとして弊社を活用して頂きたいと思います」と北川部長。

福祉車両という限られた商材ゆえに独自性が高く、他社がまねできない、客層が被らない、しかも喜ばれるという三方よしを福祉事業部でも展開するヤツヅカの今後の予定は地元企業とのタイアップを狙う。

ヤツヅカの事例は全国の自動車整備工場の発展を後押しする商材といえる。
『福祉車両製作します』の一言で集客できる可能性を秘めた高ベース商材である。部品販売に関しては下記まで。

株式会社 ヤツヅカ
愛媛県伊予郡松前町徳丸233-4
TEL ▶ 089-985-0111
FAX ▶ 089-960-3020
URL ▶ http://294.yatsuzuka.jp/