ガラパゴス的進化の究極系はここに極まれり! 福祉車両専門店 坂出自動車

坂出自動車

有限会社坂出自動車(香川県坂出市)

元気印工場訪問

日本国における携帯電話の普及率は目覚しいものがあり、昨今ではスマートフォンが勢いを見せている。しかし一方でガラパゴス化と呼ばれる現象が騒がれていた。携帯電話が「ガラケー(ガラバゴス・ケータイの略)」と呼ばれたのもそれである。世界標準(Android など)と異なる日本独自の進化を果たした携帯(i-mode など)を指して、同様に独自の進化を果たしたガラパゴス諸島の生物からその名を冠したのである。

進化の形は様々である、恐竜的に大きくなっていく(店舗を拡大、多店舗展開)企業もあれば、軽自動車の専門店や車検専門、鈑金の内製化など、環境の変化によって自社を増強するものもある。また、その環境の変化に対応出来ずに淘汰される企業も少なくはない。そんな環境・時代で、㈲坂出自動車(郷田 勝社長)は特長的な進化を果たしたといえる。

福祉車両の専門店として

香川県坂出市に店舗を構える坂出自動車を支えている柱が福祉車両である。販売台数は年間100 台程度と数でいうならば、決して多くはない。しかし、その分内容の濃い車販が可能であり、利益率で考えれば圧倒的である。しかも絶対的なニーズが高く、全国からの問い合わせが後を絶えない。

「以前は様々なタイプの車を扱っていました。エアロ系やレース系など幅広く時代に合ったサービスを展開していました。様々なサービスや専門店を行う一方で、客層や発展性を危惧していました。継続性のない商材を販売していては息切れしてしまいますし、客層にしても決して良かったとはいえなかったからです。父の経営している当社に入る前、私はディーラーで働いていました。その際に、福祉車両のニーズがありながら、それに応えられなかったことがありました。世の中には福祉車両を求めている人がいるのだという潜在的なニーズを知り、社会貢献が出来るという考えから、12 年前に福祉車両の専門店へと進路変更していきました。始めのうちは新車や中古車を買ってきて福祉車両の要の部分を全部バラして覚えました。売れ筋や故障箇所、相場などゼロからの知識で始めました。
1 台販売していくと新しい知識を覚え、それが今では財産になっています。何より福祉車両は競合他社が少なかったことが一番の利点でした」と郷田亮一専務。福祉車両に焦点を絞ったことで成功を収めている。

整備から鈑金、免税手続きまで
ワンストップで行って満足度アップ

同社の場合、一般的な車両の仕入れ方としては、オークションからの買い付けや店頭買取りがある。普通車と異なり、福祉車両は減税対象になるので、その手続きなども代行する。仕入れてきた車両は企業のロゴマークなどが入っているので、塗装の必要性も高く、仕入れから納車までは少々の時間が必要となる。福祉車両の在庫は30台ほどある。リフトなど、固有の故障やトラブルが起きる車種を知識として蓄積しており、効率的な仕入れと整備そして販売へと繋げることが必要になってくる。整備に対して、専門的な工具や設備は必要としない。必要なのは知識と情熱である。同社を見学した同業者が福祉車両ビジネスを展開しても長続きしないという。大体が3 ヶ月ほどで回転率の悪さにあきらめてしまう。

全国展開はインターネットを活用する

「古くよりインターネットによる集客を行っており、デジタルコンバージェンスさんとは10 年前からのお付き合いをしています。わが社の成長を陰から支えていてくれました。特に全国展開して様々な病院や施設からオーダーが来るようになったのはホームページのお陰でありますから、インターネットの力は絶大であると、最近は身に染みております」と郷田専務。インターネットによる集客効果は高く、特に直接見に行くことが出来ない遠方の顧客からは見やすいホームページとなることを心がけている。遠方であっても自社から陸送をかけており、万が一のために1 年間の無料保証を付けている。国内を跳び越して、韓国にも福祉車両を販売したこともあるという。

未来を見越した動きで
更なる進化をする

福祉車両のレンタカー事業も行っており、ユーザーの不意に来る福祉的需要に即対応出来るようにしている。急に福祉車両が必要になっても同社に聞けば対応できるというわけだ。既存客に関しては車検時などの代車となり、それでいて専門性の高い車両が借りられるとして、顧客からの評価は高い。
車検台数も月間30 台ほどであるが、鈑金工場や整備ブースはフル稼働している。その理由は先述のロゴマークの除去塗装や補修、そしてアフターサービスなどの整備だ。中古であるが、顧客に満足度を与える仕事を行っている。

「法人客が多かったのですが、最近になって個人のお客さまも増えてきました。時代背景も多少変化しつつあるのだと思っております。今後は、自操式車両も取り扱っていこうと考えています。手でアクセル操作が出来る企業とタイアップしていく予定です。福祉車両も自操式車両も固有のトラブルやメンテナンスが必要なので、アフターサービスも狙えます」と郷田専務。

恐竜が何故絶滅したか、という問いは諸説あるが、自動車整備工場が減っていく理由は明白だ。後継者問題や入庫の減少、販売台数の低下、ディーラーの囲い込みなどがそれにあたり、今後は車の整備が出来ない、などということも有り得る。進化に乗り遅れてしまっては生き残ることは出来ない。坂出自動車の進化は他社と違った(ガラパゴス的進化)進化を遂げている。

有限会社 坂出自動車
香川県坂出市中央町6-2
TEL:0877-45-8485 FAX:0877-45-8466