CSとESは表裏一体、ではES実現のための手段は?

コラム

ES なくしてCSは成り立たず

「整備業はサービス業である」という考え方は近年、だいぶ浸透してきており、それと共に「サービス業である以上、CS(=顧客満足)を追求すべし」という考え方も浸透してきている。ここまでは実践できている読者の皆さまも多いのではないだろうか?

しかし、さらに一歩踏み込んで、ではそのCSを実現するために何をするのか?その1つの手段として「ESを追求すべし」という考え方がここ2 ~ 3年で一般的になりつつある。ここまで実践できている会社となると、まだまだ少数派なのではないだろうか?

ESとは、Employee Satisfactionの略で、従業員満足を指す。要するに、従業員が「この会社で働けてよかった」「働き甲斐がある」と思える環境になっていれば、ESが満たされていることになるのだ。

ではなぜ、CSを満たすためにはESを満たす必要があるのか?結局のところ、従業員とて人間である。人間、不満があればどうしても顔や態度に出てしまう。そんな不満を抱えた人間にお客さまを喜ばせるような接客ができるだろうか?

例えば、社内で揉め事があった直後にお客さまが来店されたと仮定しよう。当事者である社員が挨拶をする。その際の挨拶は、むすっとした表情と共に繰り出されるだろう。第一印象は数秒が大事と言われる中、そんな挨拶をいきなり見せられたお客さまは「何だ、この会社は?印象悪いな」と思うに違いなく、一見客はもちろんのこと下手をすれば常連客ですら次回来店がなくなる可能性すら秘めている。

今後、自動車の保有台数も人口も減っていく状況で、このように1件のお客さまを簡単に失ってしまうのはもったいないどころか致命傷であるといっても過言ではない。こうした背景も手伝って、「CSの前にまずはES」という考え方が浸透しつつあるのだろう。

ES調査の実施は勇気を持って行うべし!

ではこのESを実現するため、何をすればいいのだろうか?難しく考える必要はない。多くの会社でCS向上のためにという名目で、お客さまアンケートを実施しているのではないだろうか?満足度を満たすという意味ではCSもESも同じ。満たす相手がお客さまなのか、従業員なのかという違いだけである。ということは、ES向上のためにという名目で、従業員アンケートを実施すればいいのである。

と一口では言えるものの、そこには様々な葛藤があるのも事実である。直近で取材した整備工場には、社員が率直な意見を出してくれることを期待してコンサルタント会社に依頼して本格的な従業員満足度調査を行っているところもあった。この会社はそれだけESの重要度を認識しているというわけである。

一方で、この会社を参考に(おそらくコンサルタント会社は挟まずに)従業員満足度調査を行ったという会社の話も聞いた。結果はというと、非常に厳しい意見ばかりが出てきたそうである。厳しい結果が出るだろうということを覚悟していたため、なかなか実現に踏み切れなかったとコメントされていたが、大事なのは実施することである。そもそも職場環境を良くするためには、悪い部分を潰していくしかなく、どこが悪いのかを洗い出すのが満足度調査である以上、最初は厳しい結果になるのは避けられない。御社も勇気を持って、ぜひ!