故障診断整備のススメ

今後の整備業界を見る

ここ数年、車両の電子化に対応すべくスキャンツールを使った整備記事を書いてきました。車もHybrid車の普及や自動ブレーキ・誤発進抑制装置等の電子デバイスの搭載が拡大し、車両の変化は我々の想像を遥かに超えるスピードで進んでいます。自動運転のテストも進み、製品化の実現もそう遠くないと思います。

筆者が最近一番驚いた車が、日産ノートe-powerです。レンタカーで借りる機会があり、一日乗ったのですが、最初は他と同じHybridシステムだと思っていました。当然、何の違和感もなく高速道路も普通に走れましたし、思っていたよりパワーがあるなぁと思いました。走行モードがノーマル・パワー・エコノミーの3種類選択できるのですが、エコノミーモードの時に違和感を覚えました。アクセルを踏むとモーターによって加速するのですが、アクセルペダルを戻すとブレーキペダルを踏まなくてもブレーキが掛かるのです。

調べると、ワンペダルで走ることが出来ると分かりました。もちろん、ワンペダル減速時にはGセンサーからの情報により自動でブレーキランプが点灯します。日産によるとこれを使うと、通常ブレーキの使用が70%削減できるようです。プリウス等の回生ブレーキと比較しても、通常のブレーキシステム使用・消耗が激減すると思われます。

Hybridシステムについても、量産車初のシリーズ式を採用しており、エンジンは1.2ℓのガソリンエンジンを搭載していますが、このエンジンは発電のためだけに使用され、動力は全てモーターが担っています。それでいて、2.0ℓターボエンジン並みの動力性能なのです。ちなみに燃費についても市街地・高速道路を300㎞程度走りましたが30㎞/ℓでした。車の詳細なシステムについては細かく説明しませんが、このような車を整備するということを考えた時、今までとは違う整備内容になると想像できます。ということは、そのためにどのようにしていかなければならないか?

①車両のシステム/制御等の知識レベルを上げる。
②対応するための整備機器を準備するとともに使いこなせるようになる。
③測定技術と判断力を向上させる。等々…。

我々も本年よりそのための準備を始めます。次回から、その内容を少しずつ書いていきたいと思います。

監修: 長土居 大介

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