車検大競争時代

車検獲得大競争時代!!

車検獲得大競争時代!!~勝ち残るのはどこだ~

整備専業工場は車検獲得競争に勝ち残れるか?

平成24年度の継続検査台数合計が発表された。登録車は2,160万台、軽自動車が1,072万台で合計は3,232万台と前年度より約4万台減少したものの、3年連続で3,200万台を突破した。数年前までは、車検には表年と裏年があり、隔年で増加、減少を続けていたが、ここ数年はそうした傾向はなく、若干の増減はあるものの、3,100万台~ 3,200万台の間で推移している。

表年裏年が消滅した明確な原因は分からないが、一つの要因として考えられるのが、軽自動車の車検台数の増加が考えられる。軽自動車の車検台数は下表にもある通り、22年度には年間1,000万台を突破し、全車検台数における軽自動車が占める割合も33%を越えた。先月号でもお伝えした通り、ハイブリッド車の保有が増えたのと同様、軽自動車も保有が増えたことで、車検も台数の増減以上にその構成
比に大きな変化が出てきている。
こうした現状を捉え、いち早く対応したところが、今後はやはり車検が獲れる整備工場ということになる。

勝ち残りポイント1

軽自動車の車検と女性ユーザーの車検を取り込め!!

軽自動車の検査台数(保有台数)は今後も増えることが確実である。すでに西日本の各県では、登録車よりも軽自動車の保有比率が高い県が増えてきており、車検台数も沖縄などを中心に増加傾向だ。しかし一方で、軽自動車の指定整備率を見てみると過去5年でも平均して65%前後で、登録車の73%に比べて、8ポイントも低い。つまり、指定整備工場ではまだまだ軽自動車の車検比率が低いとも言える。その原因の一つとして、“軽自動車では利益が出にくい” という理由で、未だに大型車や登録車のみを扱っているところも多いことがある。しかしながら、保有台数の占有率が軽自動車にシフトしつつある今、軽自動車の車検も取り込んでいきたい。また、軽自動車は女
性ユーザーが多いという点もポイントだ。女性ユーザーは燃費や環境に対する意識が男性ユーザーよりは高い。

そこで、整備専業工場でも軽自動車向け、女性向けの車検商品を作って行くことが重要と言える。エンジンフラッシングなどを車検メニューに取り込んだ、「環境車検」「ECO車検」というネーミングは、車検自体の付加価値を上げることも可能である。さらに、軽自動車の車検と女性ユーザーの車検獲得という意味で、次の1手として提案したいのが「メンテナンスパック」の活用である。

勝ち残りポイント2

販売も手掛けている整備工場はメンテナンスパックで囲い込め!!

カーディーラーが新車販売時に提案するメンテナンスパック。登場以降、それまで初回車検では圧倒的な回帰率であるにも関わらず、2回目車検以降を取りこぼしのあったカーディーラーが、確実に顧客を囲い込める手段として一気に広がった。
車両販売を行う整備専業工場でも自社でオリジナルのメンテナンスパックを開発し、実に90%の付帯率を誇る工場もある。この数字はカーディーラーでも中々出せない驚異的な数字だが、整備専業工場でこれだけの競争力を持てることが実証されている。整備専業工場がメンテナンスパックを行うと顧客の囲い込み以外にもメリットがある。もともと、定期点検やオイル交換などの来店率では、圧倒的にディーラーに引けを取られている整備専業工場であるが、メンテナンスパックに組み込むことで、車検までの2年ないし、3年の間に再来店が望める。それが、次回車検への確実なアプローチ機会にもなるのだ。また、軽自動車であっても、メンテナンスパック付き車検にする事で、付加価値を上げ、台当たり単価も上げることができる。

煩わしい定期点検よりもメンテナンスパックで「いつでも安心」を提案することで特に女性ユーザーの獲得にも効果が期待できる。
今後はさらに車検を取るための様々な仕掛けが必要になってくる。

SSもここまでやる!異業種の事例

国内唯一※の実戦訓練機関「車検道場」が全国に続々展開

「車検道場」は元々、㈱マーケティングインフォメーションコミュニティ(略称MIC : 横浜市 増田信夫社長)とホームネットカーズ㈱(東京都 江﨑眞一社長)が共同開発・販売している車番認識システム「SuperNX(スーパーエヌエックス)」の導入店サポートのため、昨年7月、MIC直営の寒川SS(神奈川県)にて開講したクローズドな研修だったが、好評につき全国のSS向けにオープン開講することになった。
本研修は、SSの最大の利点である「顧客接点」を活用した車検販売オペレーションを、実際のSSの中で繰り返し実戦しながら体得する、短期集中型即戦力人材育成講座である。

昨年夏に開講して以来、これまで全国のSSスタッフ約70名が参加した(うち女性は約25%)。そしてほぼ全員が受講中に4 ~ 10件の車検予約を獲得し、車検販売に確固とした自信を得ている。
1回当りの定員は4 ~ 5名で、実際に車検が獲れているSSの環境に身を置き、お客さまへのアプローチから、店内に誘導して警戒心を解き、商談、クロージングに至るまで、それぞれのステップを細かく補正することによって、車検獲得のツボを体得できる内容となっている。

講座カリキュラムは、1日目は車検販売オペレーションを学習し、ロープレを徹底する座学です。2日目と3日目は店頭に立ち、SS利用客に対する車検販売の実戦訓練を行う。マンツーマンに近い指導となる。
2日間の実戦訓練の成果は、平均6台の車検獲得台数。受講者が自SSに戻ってからの活躍は目覚ましく、本研修に対しては経営者やSSマネージャーから高い評価を得ている。
月に30台、50台の車検が獲得できる人材がSS内に1人でもいれば、SSの収益性は大きく改善すると言われている。「顧客接点」はより多くの機会を与えられたSSの特権で、SS本来のポテンシャルを最大限に発揮し「車検」を劇的に増やしたいと考えるSSであれば、「車検道場」は最強の訓練機関となるとMIC、ホームネットカーズでは期待している。

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