ダイレクトオーダーシステム

ダイレクトオーダーとは BSサミット事業協同組合

目次

ダイレクトオーダーは良いと思ったら業界・団体に関係なく使っていただきたい

BS サミット事業協同組合
磯部君男理事長インタビュー

「お客様の喜ぶベストサービスを実践し、ベストショップの全国ネットを構築し、時代の先端を行くボディショップを目指す」、BSサミット事業協同組合は簡単な操作でリサイクルパーツの見積・発注を複数の業者に一括依頼できるシステム「ダイレクトオーダー」を開発した。そのコンセプト面を含めて、磯部君男理事長に話を伺った。

―ダイレクトオーダーはどういった経緯で開発に至ったのでしょうか?

磯部 まず、部品の検索をもっとオープンにすべきではないのか?というのが1つの大きなコンセプトとしてありました。今までは我々修理業者の方でも部品検索・発注ができるシステムはありましたが、探す方に夢中になってしまったり、見つかったら見つかったで写真があったりなかったりして選ぶのにも時間がかかることもありました。

我々にしてみたら基本的にこういった時間は、できるだけ最小限にしたいという思いがあります。それならば、やはりリサイクル業者さんと直接やり取りができ、しかも我々は欲しい部品を指定・発注するだけで、検索はそれに手慣れたリサイクル業者さんにお任せできる。
そういうシステムが絶対必要だという意見がありました。

もう1つの大きな要素というのは、12年の10月から保険料率の大改定がありましたよね、これが元でお客さまは自費修理にせざるを得なくなった方が多いので、リサイクルパーツを使いたいという要望が増えてきました。そのパーツを待っている間に代車を出すこともあります。例えば、パーツが来るのに1週間も10日もかかる。その間、代車が出っ放しになってしまいますよね。パーツがよく動くクルマであれば、「どうぞ乗って行ってください。入りましたら、こちらからご連絡入れますよ」というようなやり取りで済むわけですよ。

しかし、代車を長く出すとなると、工場側としては非常に経費がかかります。
という一つの大きな要素があるので、より早く発注ができるシステムが必要ではないかということで、開発したのがダイレクトオーダーです。

―このダイレクトオーダーのシステムについて、できばえとしてはいかがでしょうか?

磯部 私が見ている範囲では全く問題ないと思います。私の会社(中央鈑金)でも、程なく運用を開始する予定です。
※取材時点

―他の特徴として、常々理事長が提唱されていらっしゃる、地産地消が反映できる仕様になっているとのことですが、そもそも地産地消を提唱されているのは送料の問題からでしょうか?

磯部 その通りです。それが理由の1つですし、地元のリサイクル業者さんとある程度親密にやっていくということも大事ですよね。

―タマ不足が叫ばれる中、自分たちが積極的にそうした地元の業者さんに使用済み車両を提供すれば、ゆくゆくは部品として返ってくるということもありますよね?

磯部 もちろんそういうこともありますし、やはり地元であまり敵を作らない方がいいじゃないですか。地産地消をしたからといって、我々に何かお金が入るわけではありませんけれども、自分だけよければいいという状態は続かないですよね。お互いがWIN-WINの良い関係でないと。

―そもそも、組合としてはトリプルプロフィットを掲げていますからね。

磯部 そうですね。お客さまが良くて、保険会社も良くて、我々も良いという形でやっていかないといけません。

―加えて、リサイクルパーツに関しては、解体業者さんも良くないといけませんよね。

磯部 もちろんそうです。言葉は悪いですけれども、部品を安くしてくれるのが一番いい話ではありますが、相場というものがあるわけですから。それを無視して、何でもかんでもああしろ、こうしろというのは、しまいには我々は買う側といえど相手にされなくなってしまいます。片道だけ良いというのは絶対にトラブりますよ。

―まずはBSサミット組合員全体への普及をお考えだと思いますが、今後、垣根を越えて他団体の利用も可とすることはあるのでしょうか?

磯部 私は元々、BSサミット組合員だからとか、BSサミットが開発を依頼したから、BSサミットだけが使おうなんて、全く思っておりません。我々の同業者も、このシステムが良いと感じたら使うべきだと思います。他の団体だから使ってはダメだなどとは、私は一切申しておりません。

業界のみんなが生き延びるためには、広い意味ではお客さまもなかったら商売にならないわけです。自分だけ良ければいいという考え方は通用しません。ですから、他の団体がダイレクトオーダーを利用することも大いに結構ということです。

―現状、BSサミット組合員は初期費用・月額利用料共に無料となっていますが、他団体にも展開する際には、同じ条件で展開する予定でしょうか?

磯部 まだ決定ではありませんが、それについても、BSサミットだからいくらとか、BSサミットではないからいくらとする必要はない、一律にやったらどうかと今のところ個人的にはそう考えております。
しかし、所属に関係なくすべての利用者から1年後にはわずかずつでも、利用料をいただくかもしれません。なぜかといったら、今はこれでいいかもしれませんが、システムを改善することになった時に、ある程度の準備金を持っていないと、無償で改善というわけにはいきませんから。

―今後の展開として、もう1つ、部品を供給する側のリサイクル業者さんへの普及について、BSサミットさんでも協力していくのでしょうか?

磯部 色々な取引先がありますし、我々としても今後増やしていくことは重要だと考えているので、紹介活動に協力してまいります。

あくまでこのシステムはBSサミットだけが独占しようという考えはなくて、良いと思ったら業界・団体に関係なく使っていただけたらと思います。

 

ダイレクトオーダーとは?

一言で言えば、
引越しの一括見積サイトのリサイクルパーツ版

ダイレクトオーダーは、ID・パスワードを使ってアクセスできるWebサイト(ホームページ)で、いわば引越し業者を決めるための一括見積サイトのリサイクルパーツ版である。欲しいリサイクルパーツの情報を入力すると、該当するリサイクル業者から在庫・金額等の情報が届き、その中から(選んで)部品を発注する仕組み。

回答に対して対象業者が複数あれば業者ごと、また部品の種類が複数ある場合は部品ごとに表示できる。

  買う側のメリット①一括発注が簡単にでき、部品のヒット率も高まる

従来は電話やファックスやEメールを通じて各業者に見積・発注をかけていた。もし、複数の業者に依頼しようとすると、それだけ工数がかかった。しかし、ダイレクトオーダーなら、一度の入力で登録されたリサイクル業者に対して一括で依頼できるため、見積・発注の手間が軽減できる。また、取引業者の幅(8月末時点で約250社が登録)も大幅に広がるりヒット率も高まる可能性がある。

  買う側のメリット②対象業者の地域設定ができる=送料を安く抑えられる

せっかく見つかった部品でも、業者が遠くなるほど送料が高くなる。もちろん、送料は関係なく、自社が地域密着である以上、取引先も地元の業者でという方針の修理工場もあるだろう。ダイレクトオーダーはその点も抜かりなく、情報入力の段階で(自社の)地域に絞ることができる。

  買う側のメリット③使用済み車両の引き取り依頼も簡単にできる

このところ問題になっている、リサイクルパーツの元となる使用済み車両=タマ不足の問題。リサイクルパーツを使用する修理工場自身が使用済み車両をリサイクル業者に流すことで、いずれリサイクルパーツとして返ってくるという資源循環が生まれる。

ダイレクトオーダーでは、その点もバッチリで、部品と同じ感覚で必要最小限の情報を入力することで、業者から引取価格の情報が上がってくる。

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