去る10 月3・4 日の2 日間、㈱イヤサカ（斎藤智義社長）主催のモデル工場見学・研修会が愛知県で開催された。2 日でディーラーを中心とした合計5 軒のサービスショップを見学すると共に、初日の冒頭には1 軒目の見学先でもある㈱AT グループの中村栄治社長による特別講演も行われた。
開 会 挨 拶
株式会社イヤサカ 代表取締役
自動車業界は三菱自動車が日産のグループに入り、トヨタがダイハツをグループ化、スバル、マツダも一部業務提携、世界トップクラスの自動車安全装置メーカーの大規模リコールが経営を圧迫し倒産。カーメーカーによる無資格者検査や世界的な金属メーカーによるデータ改ざんと、「モノ作り大国･日本」の信頼を揺るがす不祥事が相次ぎました。
また、ディーラーは各社とも車種併売が主流となり、保有ビジネスに磨きをかけ、ユーザーの囲い込みに拍車を掛けています。合わせて新車以外の経費カバー率向上の重要性を認識しサービス体制の構築に一段と力が注がれています。
このような時代を分析して新たな明日を築くために必要なものは何か、そのヒントが得られることを期して、この見学・研修会でディーラーサービスショップ様と優良専業工場様をご案内させていただく機会にいたしました。
今回は愛知県内の優良店舗をご案内致します。愛知県は全国一の保有台数を誇り、トヨタ自動車の本社や組立工場がある、自動車産業の最も盛んな地域です。それ故、多くの販売会社や車種併売による販売激戦区でもあります。各社とも「お客さまに選んでいただける店舗「地域一番のお店作り」を目指して、他には真似のできないオリジナリティ溢れる店舗作りをしています。特にサービス部門に注力した工場を学んでいただきたいと思います。
見学先②
名古屋トヨペット 三好店
名古屋トヨペット 三好店は2016年3月に次世代店舗としてリニューアルオープンした店舗である。1階に受付、サービス工場、納車説明室、2階にショールームを配置。タブレット端末を使ったペーパーレスでの入庫受付やサービス工場内を自動化するなど、トヨタ自動車の協力を得た次世代店舗構想を採用している。
これらの技術を今後はグループ全体へと広げ、自動車業界をリードする店舗を目指している。お客さまの来店をカメラで捉えて、ナンバーを照合し、顧客情報がウェルカムボード及び社員各自が装着したアップルウォッチに飛ぶ。各整備ストールにも専用のタブレット端末が備えてあり、作業内容も一目瞭然である。
見学先 ③
トヨタカローラ中京 豊田元町店
トヨタカローラ中京 豊田元町店はすぐ近くにトヨタ自動車元町工場があり、クルマに詳しいトヨタ自動車社員が多く住む地域にある。2018年5月のリニューアルに際して、GRガレージ及び研修センターを併設するなど、3つの顔を持つ店舗に生まれ変わった。
1階部分は豊田元町通店テクノショップとして、10台分の整備ストールは前方も横方向も十分に間隔を確保している。2階部分は丸々研修センターとなっている。リフト6基の他、4輪アライメントテスターも備えるなど、新人教育から高難度診断教育まで幅広く対応できる。GRガレージはカスタマイズの相談など、GRコンサルタントとの会話が楽しめる。
見学先 ④
キムラユニティー オートプラザピット豊田上郷店
キムラユニティーは物流、情報、人材、自動車サービス事業を行う、東証、名証一部上場会社である。愛知県内で10拠点のサービス事業所を展開しており、上郷工場は軽自動車販売「スーパージャンボ」を併設した車検、大型・小型車整備、鈑金塗装、レンタルと多種多様の事業を1店舗で手がけている。
鈑金塗装に関しては、各保険会社からの直通電話を受けるコールセンターを設け、事故現場に最寄の拠点が引取対応を行う。引取対応できる拠点は6つあり、2つの集中工場で実際の鈑金塗装作業を行う。作業の受付時に車両ごとの管理用QRコードを発行し、作業内容や進捗状況はリアルタイムに各拠点で確認可能。
見学先 ⑤
名古屋スバル自動車 長久手卯塚店
名古屋スバル自動車は2017年度全国スバル店県別販売台数第2位の販売台数を記録した有力店舗である。これは愛知県という土地柄において大健闘であり、まさしくお客さまに選ばれる店舗づくりによるものが大きい。
特に、もはや大手ディーラーでは常識となった感があるナンバー認識システムを同店では導入しているが、カメラで読み取ったナンバーを元に顧客情報を照合するところまではいいが、その情報を文字情報としてではなく音声として各自が装着したインカムに飛ばすという、一味違った仕組みで1秒でも早くお迎え態勢を取れるようにしているのも選ばれる店
舗に欠かせない要素ではないだろうか？
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