資源マーケット情報　2021年5月

鉄スクラップ

鉄スクラップの5月市場は、4月からの上昇局面が続き、高値エリアでは、炉前H2=5万円に達した。海外市況の続騰のもとで輸出市況が上昇したことを受けて国内の炉前価格も今年の高値をつけた。

東京製鉄は、5月11日から全工場で1,000～2,000円の値上げとなり（田原、九州、宇都宮工場で2,000円上げ）、田原工場は海上・陸上特級とも4万6,000円、岡山工場は海上・陸上特級とも4万5,000円、九州工場は海上・陸上特級とも4万4,500円、宇都宮工場は陸上特級4万4,000円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも4万3,500円とした。

さらに5月12日からは、全工場で2,000～3,000円の値上げとなり（宇都宮工場のみ2,000円上げ）、田原工場は海上・陸上特級とも4万9,000円、岡山工場は海上・陸上特級とも4万8,000円、九州工場は海上・陸上特級とも4万7,500円、宇都宮工場は陸上特級4万6,000円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも4万6,500円となった。

その後も、5月15日からは、全工場で1,000円の値上げとなり、田原工場は海上・陸上特級とも5万円、岡山工場は海上・陸上特級とも4万9,000円、九州工場は海上・陸上特級とも4万8,500円、宇都宮工場は陸上特級4万7,000円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも4万7,500円となった。

5月19日からは、全工場で1,000～1,500円の値上げとなり、田原工場は海上・陸上特級とも5万1,500円、岡山工場は海上・陸上特級とも5万円、九州工場は海上・陸上特級とも5万円、宇都宮工場は陸上特級4万8,000円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも4万8,500円となった。価格的には2008年8月以来、12年9ヵ月ぶりの高値。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の5月11日の輸出テンダーでは、平均落札価格は前月比5,453円値上がりの4万8,833円となった。

海外市場では、米国スクラップのトルコ向け輸出価格は、CFR510ドル台まで上昇した。

粗鋼生産

4月の全国の粗鋼生産は、781万6,800トンで前年同月比18.9%増加となり、前年同月比をみると2ヵ月連続の増加となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は578万1,000トンで前年同月比20.4%増加、電炉鋼は203万5,800トンで同比14.8%増加となっている。前年同月比でみると、転炉鋼、電炉鋼ともに2ヵ月連続の増加となっている。

非鉄金属

非鉄金属については、5月の銅地金価格は、前半の上昇局面において、市場最高値を更新している。5月10日からは10万円上げて118万円とした。

さらに、5月13日より1万円上げて119万円と高値更新を続けた。その後については、5月17日には2万円下げて117万円、20日には2万円下げて115万円、24日には2万円下げて113万円とした。

中国の価格抑制策の動きから反落したが、銅の供給不足、世界的な需要拡大などから、海外市況は、再び上昇してきている。6月1日には、4万円上げて117万円に反騰した。

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