資源マーケット情報　2024年1月

鉄スクラップ

鉄スクラップの１月市場は、中旬については、輸出高を受けて国内炉前価格も上昇が見られ、強気展開での年初スタートとなった。しかしながら、海外市場での鉄スクラップ需要は本格的な回復という状況とはなっていない。その後、下旬には値下げの動きも見られる中で、軟調様子見ムードとなっている。為替相場の円安ドル高基調は、輸出ルートにおける強気材料となってきている。

１月１７日から、東京製鉄は、全工場において炉前購入価格をトン当たり２０００円引き上げた。田原工場は海上・陸上特級５万３０００円、名古屋サテライトは陸上特級５万２０００円、岡山工場は海上・陸上特級５万３０００円、九州工場は海上・陸上特級５万３０００円、宇都宮工場は陸上特級５万３０００円、高松鉄鋼センターは陸上特級５万円としている。その後、１月２６日からは、関東地区の東京製鉄・宇都宮工場が、トン当たり２０００円の値下げを行っており、陸上特級５万１０００円と値上げした分を戻した。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の１月１６日の輸出テンダーにおいて、落札平均価格はトン当たり５万３０８１円で前月比２０６１円の値上がりとなった。

海外市場においては、指標となるトルコ向けの輸出市況は、１２月中旬にはＣＦＲ４２８ドルまで上昇した後、１月には４１８ドルまで値下げとなっていたが、１月末には４２４ドルまで上昇した。

粗鋼生産

１２月の全国の粗鋼生産は６９８万トンで前年同月比１・１％増加となり、前年同月比では２ヵ月ぶりの増加となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は５１２万９０００トンで前年同月比０・９％増加となり２ヵ月ぶりの増加、電炉鋼は１８５万１０００トンで同比１・９％増加となり２ヵ月連続の増加となっている。

非鉄金属

非鉄金属についてみると、１月の銅地金価格は、１月上旬については下落局面が続く状況となったが、後半は回復局面となり、月末には１３０万円の大台を回復した。１月４日からは３万円下げて１２５万円、１月１０日から１万円下げて１２４万円とした。１月後半に入ってからは、１月１６日より２万円上げて１２６万円、１月１９日より１万円上げて１２７万円、１月２４日より１万円上げて１２７万円、１月２４日より３万円上げて１３０万円とした。月替わり２月６日からは２万円下げて１２８万円となった。米国の金融政策、中国経済の動向が、引き続き注目されてきている。

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※コイルは2,000 円値上げ