資源マーケット

鉄スクラップ

鉄スクラップの9月市場は、海外市況の軟調などから上旬は軟調ムードも見られたが、中旬には、関東鉄源協同組合の輸出落札価格の上昇を受けて国内電炉メーカーの炉前購入価格の引き上げが見られた。輸出市場においては為替相場の円安ドル高の進行が強気の材料となった。こうした状況の中で、東京製鉄は、9月2日から関東地区の宇都宮工場において、炉前購入価格をトン当たり1000円引き下げ陸上特級5万円とした。その後は、9月13日より3工場において、炉前購入価格を1000円引き上げて、田原工場は海上・陸上特級5万1000円、名古屋サテライトは陸上特級5万円、宇都宮工場は陸上特級5万1000円としている。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の9月12日の輸出テンダーにおいて、落札平均価格はトン当たり5万1316円で前月比1517円の値上がりとなった。

海外市場においては、指標となっているトルコ向けの輸出市況は、上旬にはCFR380ドルへと値上がりとなったものの、その後は、374ドルに下落してきた。米国のコンポジットプライスは、320ドルまで横ばいが続いた。

日本からのアジア向け鉄スクラップ輸出数量は、韓国、台湾、バングラディシュ向けは増加、ベトナム向けは減少の傾向にある。

粗鋼生産

8月の全国の粗鋼生産は714万6200トンで前年同月比2・9%減少となり、前年同月比では2ヵ月ぶりの減少となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は550万8200トンで前年同月比1・2%減少となり3ヵ月ぶりの減少、電炉鋼は163万8000トンで同比8・1%減少となり13ヵ月連続の減少となっている。

非鉄金属

非鉄金属についてみると、9月の銅地金価格は、上下動が続く状況のもと130万円の大台乗せとなった。9月1日からは1万円上げて128万円とした。さらに9月6日からは2万円上げて130万円と大台をつけた。その後についてみると、9月8日から2万円下げて128万円、9月14日から1万円上げて129万円、9月20日から2万円下げて127万円、9月26日より1万円下げて126万円とした。月替わり10月2日からは2万円上げて128万円とした。米国の金融政策、中国経済の動向が、注目される中で、為替相場の円安ドル高の進行はプラスの材料となってきている。

[再生資源市場]

※鉄スクラップ2023年4月2023年5月2023年6月
東京製鉄49,000円(4/26)47,000円(5/11)48,500円(6/10)
関鉄源輸出50,556円(4/11)46,173円(5/10)48,167円(6/9)
※銅
LME銅8,762.5ドル(4/25) 8,082ドル(5/26)8,367ドル(6/28)
国内銅122万円(4/25)119万円(5/29)126万円(6/28)
※鉄スクラップ2023年7月2023年8月2023年9月
東京製鉄50,000円(7/12)51,000円(8/23)50,000円(9/2)
関鉄源輸出49,740円(7/11)49,799円(8/9)51,316円(9/12)
※銅
LME銅8,430ドル(7/25)8,358.5ドル(8/25)8295ドル(9/20)
国内銅126万円(7/25)127万円(8/25)127万円(9/20)

[鉄鋼]

2023年8月
粗鋼生産計714万6,200トン(前年比2.9%減 )
転炉鋼550万8,200トン(前年比1.2%減 )
電炉鋼163万8,000トン(前年比8.1%減 )
小形棒鋼53万5,000トン(前年比2.9%減 )
H形棒鋼26万1,000トン(前年比16.2%減 )
8月新設住宅着工戸数7万399戸(前年比9.4%減 )
2023年8月
粗鋼世界計1億5,260万トン(前年比2.2%増  )
中 国8,640万トン(前年比3.2%増   )
インド1,190万トン(前年比17.4%増   )
アメリカ700万トン(前年比1.1%増  )
韓 国560万トン(前年比5.9%減  )
ロシア640万トン(前年比8.9%増  )
トルコ280万トン(前年比2.9%減  )

[電炉製品]

東京製鉄(9/19)
異形棒鋼(D13~25)98,000円(前月比 横ばい)
 H形鋼(中幅)127,000~142,000円(前月比 横ばい)
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