自動車リサイクル業も地域密着

ナプロアース

ナプロアース(福島県伊達市)

東北大震災を経て自動車リサイクル業、小売業など多岐に渡る事業展開するナプロアース㈱(池本 篤代表取締役社長)は去る9月16日にリサイクル祭りを開催した。今回が初めての開催ということであったが来場者は300名と、予想をはるかに超える集客があるなど賑わいを見せた。同社を始め、日本各地のリサイクル業が参加するRUMアライアンスの各社もリサイクル祭りを日本全国で開催している。その流れを組んでの取り組みということもあって、随所に見所があった。

来場者に楽しんでもらう

「本日は多くの地元の方が来場されると思います。来場された方を喜ばせる、楽しんでいただくということは当然です。ですが、それをするには皆様自身が楽しまなければいけないと思います。お客さまをもてなす立場でありますが、全員が楽しんで、そして喜びながら今回のリサイクル祭りを盛り上げていただければと考えています」と朝礼で当日の想いを語る池本社長。

ナプロアースは地元のスポーツチームのスポンサーなど多くの地元産業と関わりを大切にしている。やはり『地域あっての我々である』という想いからのことであると池本社長は語る。今回のリサイクル祭りに於いても同様に地元の住民に対してのアプローチを図るべく、幼稚園や学校といった施設にも来場を促すチラシを配布した。その甲斐あってか、当日は予想を覆す300名を超える来場があり、景品や食品などを買い足しに走るといった嬉しいアクシデントもあった。池本社長の言葉にもあるように社員自身が楽しむというコンセプトの下、全社一丸となって当日を盛り上げていった。

ナプロアースならではの取り組み

ナプロアースは面白い組織図となっている。環境委員などといった8チームに分かれて各社員が様々な形で社内の環境改善や顧客満足度向上、地域貢献などといった分野に取り組んでいる。今回のリサイクル祭りも同様に企画されたが、企画から実施まで1 ヶ月間という短い時間で開催となった。そんな短時間で今回のリサイクル祭りを開催出来た秘訣としては、やはり組織化された委員会があってのことだと言える。実際に催し物に関してだが、1チーム2つの催し物を考え準備していった。社内のコミュニケーションが取れているからこそ出来るスピード感であると言える。

集客に関しては地元周辺の施設や学校といった場所にチラシを配り集客を行った。当初は社員の家族だけでも呼べればいい、という考えもあったとのことだが、池本社長から多くの未来ある子供に自社を知っていただこうという考えの下、幼稚園などにもチラシを配り当日を迎えた。準備期間は1週間とまた短かったが、同社近郊にあるイベント会社との連携も行い円滑に進めていったという。

「弊社のある場所は工業団地で数々の会社があります。そんな工業団地で働く我々は地元の方々からどのように思われているか分かりません。もちろん聞く術が無いわけではありませんが、我々から発信していかなければいけないと思います。そういった意味で、今回のリサイクル祭りは良い取り組みだと考えております。ゆくゆくはこの工業団地全体でお祭りを出来れば、地元の活性化、雇用の創出といった様々な相乗効果が見込めると思います」と池本社長。

地元との融和を積極的に行うかどうか、これはどのような業種であったとしても必要なことである。自動車リサイクル業は自動車業界の中でも静脈産業と呼ばれるどちらかといえば裏方に回ることが多い存在だ。一般のユーザーと触れ合う機会も少ないので、より存在感が薄くなってしまう。そんな彼らだからこそ、自らの仕事を知ってもらう必要があり、その裏側には雇用の創出や地元の活性化といった想いがある。自動車整備業は一般ユーザーが主な顧客対象である。ただ自社のサービスを安売りやキャンペーンを組むだけでなく、顧客との接点作りをこういった事例に見ていただければ幸いである。