車検時の乗り換え提案上手くいくコツは?
「車検代が高いので」などマイナスのことだけ伝えないで、乗り換えたときお客様がわくわくするようなイメージを湧かせる提案をしよう。
前向きな提案にお客様は心引かれます。
― 早いもので、 もう3回目の車検が半年後になりますね。3回目ともなると、 車検代もこのくらいになってしまうんですよ。色々と交換しなければならなくなりますし。
どうでしょう。 乗り換えしませんか?
『車検代がそんなに掛かるのか…… 参ったなぁ。
ん~、 考えておくよ』
― ありがとうございます!
しかし、後日、お客さまの答えは車検、それも他社での格安車検。あっという間の代替「没」に、よもやの痛恨 車検も「没」。だってしょうがないじゃない、乗り換える気がないのだから。
一所懸命やったこと、メンテの履歴を確認し、 危機感訴求のシナリオ作成。お客さま曰く、提案を受けてワクワクしてきませんでした。「どんな車に乗り換えようかな」とは考えませんでした。「乗り換えなければ、 ダメなのかな……」と考えました。
乗り換えた方が 「イイコト」 あるよ。それを伝えたくて、 伝えた車検代金などの話。残念ながら伝わらない。
「イイコト」 として伝わらない。「ヤナコト」 として心に残る。
一所懸命の提案が、 どんどんお客さまの気持ちを暗くさせてしまう。『車検代も高いのか、 交換も必要なのか……』当たり前が難しい。
お客さまの気持ちを明るくさせよう。前向きに「 どんな車に乗りたいか」 をワクワクしながら考えてもらおう。
乗り換えたくなってもらおう。次の車のイメージを一緒に具体化していこう。明るい気持ちで乗り換えたくなってもらおう。「ヤナコト」 トークは、 一旦横に。乗り換えた時の 「イイコト」 をどんどん話していこう。「便利になりますよ」「安全になりますよ」「快適になりますよ」「経済的になりますよ」
― 早いもので、 もう3回目の車検が半年後になりますね。本日は、 ちょうど良いタイミングかなと思って、乗り換えのオススメプランを準備してきたんですよ。「先日、ちょっとガソリン代が……」と仰っていたので、 計算してみました。乗り換えると、毎月、 こんなに変わるんですよ!
『え? ホント!?
そんなに変わるのかぁ どんな車なんだっけ?』
― 一度実車に乗ってみていただきたいですね。
『そうだね、 乗ってみないと分からないからね。 あ、 でもすぐには買わないよ』
お客さまは、ちょっと乗り換えたくなりました。
written by 平田敦士
自動車事業本部 コンサルタント
株式会社 リブ・コンサルティング: ▶ 03-5220-2688
「100 年後の世界を良くする会社を増やす」ことを企業理念とし、現場主義・成果創出にこだわりを持った
総合経営コンサルティング会社。カーディーラーや中古車販売店、整備業などへの支援に強みを持つ。