サービスはサービス(無料)ですか?

車検入庫のご案内

点検車両の移動中、エンジンノイズが気になった。
工場長の背中を思い出し、お客さまの安心と安全のために、2時間かけてエンジンを分解。多少時間はかかったけれど、その甲斐あって快調に。

「こちらが定期点検費用と、エンジンから雑音がしておりましたので、追加でエンジンを分解いたしました。こちらがその分の工賃になります」

「え・・・、何それ? そんなこと急に言われても・・・」

困惑顔のお客さま。それを見た、私も混乱モード。

「あ、いえいえ・・・。これは当社の判断で臨時で対応したものですので、お代は結構です」

何とかその場は笑顔でごまかし、追加請求を諦める。

サービス収益も大事だけれど、お客さま満足も大事だから・・・今回は仕方ないよね。

終礼時、工場長からは大目玉。

―エンジン分解みたいな大きな仕事で、なんで工賃いただかなかったんだ!!

いえいえ、分かってはいるんですよ。だけど、お客さまの表情見たら、お金をいただくなんてできないですよ。会社の目標と、お客さまの安心・安全・満足感。
両方大事と分かっています。

だけど、お客さまと会社の間で板挟み。サービスをサービス(無料で)して良いですか?利益と満足の板挟み。利益のために整備したわけではなく、お客さまのために整備をした。だけど、「勝手にやった」とばかりに、困惑顔をされてしまう。

良かれと思った作業でも、例え小さな作業でも、取りかかる前にお客さまに確認を。事前にひと言のお断り。これだけで、お客さまの反応は変わるはず。

「点検項目は問題ありません。ただエンジンから気になる雑音がありまして、一度分解点検をお勧めしたいのですが、いかがですか?」

「え? それって追加でお金かかるんですか?」

「はい。部品の交換がなければ基本工賃のみで対応しております」

「う~ん、今持ち合わせがないんだよね」

「そうですか。とはいえ、安心・安全のためには、どこかで調べた方が良いと思います。時間もかかる作業ですので、その間は代車もお貸しできます。料金は後日、修理が完了した時で問題ありません」

「分かった。いずれ調べるなら、お願いするよ!」

会社の目標と、お客さまの安心・安全・満足感。両方、お客さまのためであり、会社のためになる。だから、両方立てればいいのです。

written by 藤田秀平
自動車事業本部 チーフコンサルタント

株式会社 リブ・コンサルティング: ▶ 03-5220-2688
「100 年後の世界を良くする会社を増やす」ことを企業理念とし、現場主義・成果創出にこだわりを持った総合経営コンサルティング会社。カーディーラーや中古車販売店、整備業などへの支援に強みを持つ。