キズ・ヘコミにターゲットを絞ったリペアビジネスピッカーズ BP工場の生産性と経営効率を高める ビジネス参入の提案 (後編)

月間入庫台数120台、エンジニア3.5人で工賃売上400万円/月と、圧倒的な収益性を誇るキズ・ヘコミの専門店ピッカーズについては、本誌7月号にて詳細したとおりである。何故、ピッカーズがお客様に選ばれるのか。今回は、ピッカーズのビジネ
スモデルを支えるバックアップ体制とピッカーズのもうひとつのブランドメニュー「グルーミング」についてお伝えする。

集客力を高めるフォロー体制
「ブランドプログラム」
月間入庫台数120 台。3.5 人のエンジニアは、毎月400万円を超える工賃を売り上げる。ピッカーズ鶴見店の2018年実績だ。今、何故ピッカーズの業績が伸び続けているのか。本誌7月号にて既述したとおり、いくつかの戦略がユーザーの需要を喚起させている。すなわち、そのセールスプロモーションとは、 ① 徹底したショップづくりによる入りやすい雰囲気、 ②専門用語を禁止したお客様対応、 ③ Webを活用することでネット検索に対応した店舗認知、 ④SSやカー用品店をサテライト化するなど窓口の多様化、といった従来の鈑金・塗装事業では困難だった様々なノウハウが集約されている。これらは事業者単体で行うことは極めて困難な仕掛けである。こうしたピッカーズのブランド力を支えているのが右記に示すフォロー体制
である。この他、お客様を店舗に誘導するLEDサイン、キズの範囲を測るリペア定規など各種ツールも取り揃えている。「ブランドプログラム」の利用料は月間5 万円というのも魅力的だ。

 

未経験者でも安心の研修
「テクニカルプログラム」
ピッカーズのフォロー体制でも、とりわけ特筆すべきは、技術研修である。特に未経験者から僅か10週間で育てる技術研修は、確かなノウハウと充実の機械・工具の使用により、着実なステップアップが図れるようプログラムが組まれている。まず、横浜事業所にて4週間の集合研修を実施、その後会社に戻り、更に6 週間の研修を行う。この間、本部は技術スタッフを数回派遣していく流れになっている。研修期間中は、社内のクルマで練習し、晴れて卒業となって同社の資格検定3級が付与される。技術力の向上に合わせて、上級に移行していく資格検定制度を採用している。

「ピッカーズ」の技術の特徴は、生産性の向上である。設備機器とオペレーションの両方で生産性を高めていく。したがって、従来の鈑金・塗装の手法で行き詰まりを見せていた工場が「ピッカーズ」を導入すると、劇的に生産性が向上する例があるという。「キズ・ヘコミ」というリペアの新ジャンルにその秘密が隠されている。

 

車内を徹底的にお手入れする新メニュー「グルーミング」。 ブランド名は「グリーンタオル」

ピッカーズでは「キズ・ヘコミ」のリペアビジネスの他、「車内のお手入れ」メニュー「グルーミング」も展開している。
「グルーミング」とは様々な特殊機器を用いる、床やシート、天井などのしみ抜きメニューである。また、ガラス、内張りなど、車内全般のお手入れをプロの技術で提供する。

鈑金・塗装や整備などの付加価値メニューとして、今注目を集めている。単なる車内クリーニングではなく、長年使用したクルマの車内に染み付いた汚れなどを徹底的に取り除くサービスであり、清掃後の汚水を見せることで、お客様から納得されるという新しい付加価値サービスである。もちろん、「グルーミング」だけの導入も可。随時研修が実施されている。

 

シートのグルーミングの様子。
パルストルネーダーという強力な機器を用いて作業を行う。

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