期待を持たないお客様はいない

お客様の期待

自動車整備業の接客対応術50

お客様が車検に訪れたとき、何を期待しているのでしょうか。「安くして欲しい」でしょうか。無論それもありますが他にもいろいろ期待しています。

例えば、知らないレストランに入る時、外見から、ここならおいしそうだと判断して中に入ってみたら、意に反してまずい高い料理に裏切られた体験をお持ちではありませんか。実はこのとき、美味しい料理を食べて得られる満腹感と満足感を期待していたはずです。

競馬でオルフェーヴルに賭けた人は、オルフェーヴルが勝つことを期待し、他の馬に賭けた人はオルフェーヴルが負けることを期待しています。子供の成績表を広げる瞬間の母親は、成績が上がっていることを期待し、子供は上目遣いに叱られないことを期待しています。釣り人はクーラーが魚で一杯になることを期待しています。

このように人々は、様々な場面で期待を持ちます。期待があるからこそ満足が得られます。期待と満足の関係は、期待≦結果=満足であり、期待を結果が上回れば、「こんな素晴らしいことは初めて、ありがとうございました」と最大級のほめ言葉を頂戴することができます。もし、期待>結果であるならば裏切り行為となります。裏切られた思いは、二度と利用しないとの決意をさせ、時には、「こんなのでよく商売ができるな」と喧嘩を招くことになります。どちらも誰もが経験することです。

今一度、整備業の話に戻りましょう。車検や整備に客が期待するものはなんなのでしょう。価格が安いことでしょうか、これは期待ではありません。価格は期待したことに対して支払う対価にすぎません。期待は、故障ならば、元の状態を回復すること、点検整備ならば的確に不具合を発見し、元の状態に復帰することです。要するに現状よりも良くなることを期待しています。価格が安いことは動機のひとつではありますが、期待、即ち満足の対象ではないのです。