事業拡張

事業拡張について

自動車整備工場の経営サポーター

質問、事業拡張について

現在、当社は単店舗で経営しています。しかし最近、国道沿いのまとまった敷地を買わないかという話が持ち上がっています。現在の敷地では手狭になっていることもあって、2 店舗目として購入しようかどうか迷っています。会社としてはどのように対応すべきでしょうか。ちなみに資金の多くは借り入れを前提としており、金融機関からは内諾を得ています。

回答、

土地は購入しても減価償却ができません。つまり経費にはならないのです。ですから借り入れ資金を前提にした場合は、入念にシミュレーションを重ねてから意思決定することおすすめします。

マーケティングの視点 ▶

多店舗展開が活きるのは戦略があってこそ。たとえば現状の半径5km エリアでは競合が多すぎて顧客を増やせないという会社が、競合の少ない地域を求めて出店する。これは意味合いのある行動といえます。しかし、現在の店舗と商圏がかぶったままで単に土地を広げ
るだけであれば少なくとも増収という意味では効果がないでしょう。

しかし、整備中心ではなく車販中心であれば展示場を広げることになるので、商機につながる可能性があります。ただし在庫を多く抱えることになるので、後述の財務の視点からですと在庫資金を準備しておく必要があります。また、購入した土地では移転は容易ではありません。あと10 年、20年先まで車(ヒト)の流れが変わらないかどうかも予測する必要があります。狭い国道であれば数年後にバイパス道路を造る可能性も十分あるからです。

財務の視点 ▶

まず、自己資金で購入するのか、借り入れで購入するのかで大きく異なります。前述の通り土地は購入しても減価償却ができません。経費で落とすことができるのは購入時の諸費用と毎年の固定資産税だけです。ですから借り入れで購入すると納税後のお金しか返済に回すことができないので、借りたお金の元本+利子+税金をコンスタントに利益として出す必要があります。そこでオーナー社長個人が購入して会社に対し地代家賃を請求する。つまり会社から見ると経費で落とすという方法をとる会社もあります。

しかし、これは一昔前の方法ともいえます。オーナー社長が自己資金ではなく借り入れで購入した場合は役員報酬が返済の原資になりますが、その分を役員報酬を上乗せするとしたら税率が上がります。また、役員報酬は所得税以外に住民税と社会保険料(会社負担も考慮)を納めた後のお金しか返済に回せないので、効率はあまり良いとはいえません。

 

原田 博実(はらだ ひろみ)

株式会社エフアンドエム取締役 (JASDAQ4771)
MBA 経営学修士/関西学院大学大学院 経営戦略研究科 修了
関西学院大学特定プロジェクトビジネスマイニングセンター
客員研究員(2007 年~ 2011 年)
主な著書 「スバルだより」(富士重工/ 2011 年より連載)
「整備戦略 経営特集号」(日刊自動車新聞社)
「財務諸表” 寝かせ読み” 速読法」(アスキー新書/ 2010 年)
「“クルマ屋” 経営塾」(日刊自動車新聞社/ 2011 年)

AD
 data-src=有償運送許可研修を毎月開催" width="650" height="178" >

有償運送許可研修を毎月開催

せいび広報社では毎月、事故車故障車等の排除業務に係る有償運送許可の研修会を実施しています。会員限定ではなく、全国どの地域からも、法人・個人事業主でもどなたでもご参加いただけます。研修の受講者は、会社の代表者・経営者に限らず、従業員の方でしたらどなたでも、会社を代表して受講していただくことが可能です。

CTR IMG