●新車の国内4輪車生産状況
2019年3月の国内4輪車工場出荷台数は、データの集計時期が変更になったのか、本来データが掲載されるはずの月報に掲載がなかったため、今回に限り省略させていただく。
3月のメーカー別生産台数は、表1にあるように主要8社のうち1社のみが前年を上回るなど、明暗がくっきり分かれた。
表1:2019年2月、3月の主要8メーカーの国内4輪車生産状況
メーカー | 2月生産台数(対前年同月比) | 3月生産台数(対前年同月比) | 18年度累計台数(対前年比) | |||
ト ヨ タ | 312,920台 | (111.7%) | 321,499台 | (105.9%) | 3,212,906台 | (100.4%) |
日 産 | 73,104台 | (82.7%) | 77,732台 | (78.2%) | 900,781台 | (91.4%) |
ホ ン ダ | 82,187台 | (110.5%) | 80,461台 | (97.2%) | 911,837台 | (110.0%) |
マ ツ ダ | 91,326台 | (104.7%) | 90,118台 | (95.7%) | 1,010,160台 | (102.4%) |
三 菱 | 52,009台 | (86.5%) | 58,036台 | (83.7%) | 660,880台 | (112.1%) |
ス バ ル | 47,414台 | (79.3%) | 56,576台 | (87.8%) | 616,987台 | (88.0%) |
ダイハツ | 84,529台 | (101.4%) | 82,923台 | (92.2%) | 929,166台 | (100.1%) |
ス ズ キ | 78,665台 | (95.9%) | 90,257台 | (98.8%) | 1,010,657台 | (104.1%) |
(出典:各メーカー)
トヨタは前々月に続いて、国内生産及び輸出が前年を上回り、32万1,499台(対前年同月比105.9%)と3ヵ月連続で前年比プラス。一方、日産は中国での生産・販売のみが前年を上回っただけで国内外含めた生産・販売はすべて落ち込み、国内生産は7万7,732台(同78.2%)と前年比マイナスとなった。
ホンダは国内販売の6ヶ月ぶり減少が響いたか、生産も8万461台(同97.2%)と9ヵ月ぶりの前年比マイナス。マツダはCX-3の国内生産や輸出が好調だったものの、国内外のアクセラの生産の落ち込みが激しく9万118台(同95.7%)と6ヵ月ぶりに前年比マイナス。
三菱は前々月同様アジア向けの輸出・生産が好調だったものの、国内販売がデリカD:5とアウトランダーPHEV以外が奮わず国内生産は5万8,036台(同83.7%)と2ヵ月連続で前年比マイナスとなった。
スバルはフォレスターの国内販売が好調な一方、インプレッサ、XVが奮わず、国内生産も操業条件の変更に伴い、5万6,576台(同87.8%)と8ヵ月連続で前年比マイナスとなった。ダイハツはマレーシアでの生産・販売が好調だったものの、8万2,923台(同92.2%)と3ヵ月ぶりに前年比マイナスとなった。
スズキは新型ジムニー、ソリオなどの国内販売が好調ながらも、輸出向けの生産が減少した影響で国内生産は9万257台(同98.8%)と2月連続で前年比マイナスとなった。
続いて3月の輸入車新規登録台数は、表2にあるように4万2,922台(同92.7%)と4ヵ月ぶりに前年を下回った。
表2:2019年2月、3月の輸入車新規登録台数
2月新規登録台数(対前年同月比) | 3月新規登録台数(対前年同月比) | |||
輸入車総計 | 27,674台 | (100.3%) | 42,922台 | (92.7%) |
※すべての数字は乗用車、商用車の合計
※輸入車は日本自動車輸入組合発表により、日本メーカー車含む
●国内新車販売状況
3月の国内新車販売状況は、表3にあるように総合計で64万813台(同96.0%)と3ヵ月ぶりに前年を下回った。車種別では前月とは一転、貨物車のみが前年比プラスだった。
表3:2019年3月の国内新車販売状況
車 種 | 当月(A) | 前年(B) | A/B(%) | 19年累計 | 18年累計 | 対比(%) |
普通乗用車 | 204,379 | 216,557 | 94.4 | 469,580 | 472,407 | 99.4 |
小型乗用車 | 152,875 | 162,341 | 94.2 | 366,443 | 381,329 | 96.1 |
小 計 | 357,254 | 378,898 | 94.3 | 836,023 | 853,736 | 97.9 |
普通貨物車 | 23,989 | 23,626 | 101.5 | 50,800 | 48,998 | 103.7 |
小型貨物車 | 33,663 | 32,951 | 102.2 | 75,525 | 70,904 | 106.5 |
小 計 | 57,652 | 56,577 | 101.9 | 126,325 | 119,902 | 105.4 |
バ ス | 2,467 | 2,609 | 94.6 | 4,483 | 4,546 | 98.6 |
登録車合計 | 417,373 | 438,084 | 95.3 | 966,831 | 978,184 | 98.8 |
軽自動車 | 223,440 | 229,193 | 97.5 | 561,384 | 562,509 | 99.8 |
総 合 計 | 640,813 | 667,277 | 96.0 | 1,528,215 | 1,540,693 | 99.2 |
(比率を除き 単位:台)(出典:自販連、全軽自協)
メーカー別では、主要8社のうちスズキのみが前年を上回った。前年マイナスとなった7社のうちスバルは8ヶ月連続で前年割れと長期低迷が続いている。
登録車のブランド通称名別は、上位からノートが1万6,647台、アクアが1万5,874台、プリウスが1万5,541台、セレナが1万2,420台、ヴィッツが10,977台で、ヴィッツは久々のベスト5入りだった。
また軽自動車は上位からN-BOXが2万6,418台、スペーシアが1万8,848台、タントが1万8,525台、ムーヴが1万5,978台、デイズが1万5,851台だった。
●国内中古車販売状況
3月の中古車販売状況は、表4にあるように総合計で46万5,626台(同97.1%)と、3ヵ月ぶりに前年を下回った。車種別では前月から一転、普通乗用車とバスのみが前年を上回った。
表4:2019年3月の中古車販売状況
車 種 | 当月(A) | 前年(B) | A/B(%) | 19年累計 | 18年累計 | 対比(%) |
普通乗用車 | 223,379 | 220,633 | 101.2 | 510,848 | 488,724 | 104.5 |
小型乗用車 | 192,518 | 205,832 | 93.5 | 425,117 | 439,645 | 96.7 |
小 計 | 415,897 | 426,465 | 97.5 | 935,965 | 928,369 | 100.8 |
普通貨物車 | 17,259 | 18,606 | 92.8 | 40,305 | 40,857 | 98.6 |
小型貨物車 | 23,476 | 25,041 | 93.8 | 53,835 | 55,061 | 97.8 |
小 計 | 40,735 | 43,647 | 93.3 | 94,140 | 95,918 | 98.1 |
バ ス | 1,565 | 1,517 | 103.2 | 3,150 | 3,003 | 104.9 |
そ の 他 | 7,429 | 8,046 | 92.3 | 16,803 | 17,303 | 97.1 |
総 合 計 | 465,626 | 479,675 | 97.1 | 1,050,058 | 1,044,593 | 100.5 |
(比率を除き 単位:台)(出典:自販連)
●2018年度の国内生産状況
2018年度の国内生産状況は主要8社のうち6社が前年度プラスで、マツダ、三菱を除いて3期連続のプラスとなった。特にスズキは過去最高の数字となった。
一方、日産とスバルの2社は前年度マイナスとなり、特にスバルは2期連続のマイナス。販売の落ち込みも顕著であり、今後の動向に注目が集まる。