日整連 2013年年頭所感

NEWS情報

社団法人日本自動車整備振興会連合会
日本自動車整備商工組合連合会
会 長 ・ 理 事 長 坪 内 恊 致氏

整備事業としての社会的役割を果たしつつ
業界全体のさらなる発展を目指します

平成25 年の新春を迎えるに当たり、所感の一端を述べ、新年のご挨拶とさせていただきます。
平成23 年3 月に発生した東日本大震災から2 年近くが経過し、被災地域では復興に向けて多くの取り組みが行われておりますが、未だ復興までの道のりは険しく、さらに、原子力発電所事故により現在も多くの方が避難されている状況が続いています。

経済状況を見ますと、欧州における債務問題に対する根強い不安や、アジア諸国の景気拡大テンポの鈍化など、世界経済が減速して足踏み状態となってきました。また、長期間にわたる歴史的な円高水準による産業の空洞化が憂慮されるなど、今年の我が国経済も厳しい状況が続くのではないかと懸念されています。

昨年末の総選挙によって新しく発足した政府には、被災地域の復旧・復興を始めとして、国民生活を守り、経済成長に繋がる力強い経済運営を着実に推進していただき、日本経済の活力が取り戻されることとなるよう期待しております。

我が国の自動車の保有状況は、総台数の増加が望めない状況の中で使用期間は長期化の傾向となっています。環境や省資源面からハイブリッド車をはじめとする先進環境対応車の普及が進み、また、続いているデフレ経済や将来の生活防衛に向けたユーザーの防衛意識の変化もあり、車両価格や維持費の安い小型車や軽自動車の占める割合が増加しています。政府による経済の活性化のためのエコカー補助金等により、一時的には販売も好調となりましたがその反動による影響もあり、大幅な販売台数の増大は望めない傾向は今後も続くものと思われます。

このように、自動車を取り巻く環境が大きく変化する中、本年も整備業界が取り組まなければならない課題は山積しております。日整連・整商連としては、自動車ユーザーが常に安全で快適にクルマをお使いいただけるよう、整備事業としての社会的役割を果たしつつ、業界全体のさらなる発展を目指して取り組んで参る所存であります。

次に日整連の取り組みの一端を申し述べます。 業界振興・活性化に関しては、「自動車整備業のビジョン(監)」で示した取り組みを進めるため、先進的な取り組みを行っている整備事業場の好事例を取りまとめて提供します。また、予防整備提案メニューを取りまとめ、整備事業者による入庫促進に取り組んで参ります。業界の健全化に関しては、電子制御装置等の診断に係る整備料金の適正化を図るための理解活動を展開します。また、「車積載車による有償運送許可に係る研修」について、新たに研修用のDVD を作成・配布します。

法制・税制対策としては、検査登録制度の見直しが検討されていることから、その動向の把握に努め、業界の実態を踏まえた検討がなされるよう対応します。また、制度改正を機に国に要望している定期点検整備の確実な実施対策などが実行に移されるよう、活動を展開して参ります。

ICT(情報通信技術)化の促進に関しては、全国で2 万7 千事業場に加入いただいているFAINES の安定した円滑な運用のため、利用しやすく、分かりやすい定額料金制を新たに導入し、車両データ比較診断システムを稼働して正常な車両データの提供を開始するなど、情報提供の充実を進めます。

環境保全に関しては、整備業界はCO2 5%削減目標に向けて取り組んできましたが、目標達成状況を検証するとともに、引き続き取り組み事例集等を活用して整備事業場のCO2 削減を支援します。また、リサイクル部品の利用促進を図るために、整備事業者、ユーザーへのリサイクル部品の理解活動を進めて参ります。

定期点検整備実施率向上に関しては、国土交通省が実施主体となる「自動車点検整備推進運動」に参画するとともに、全国の整備振興会が実施する「自動車点検教室」を支援し、併せて「マイカー点検キャンペーン」を全国の整備振興会及び整事業者とともに実施します。また、長期使用車両ユーザー向けに重点的な訴求を行います。さらに、前車検を行い後整備しない車両対策を引続き進めて参ります。

整備技術の向上に関しては、整備主任者技術研修の更なる充実に努めるほか、第19 回全日本自動車整備技能競技大会を開催し、整備士の技能の向上を促し、業界の技術力強化の姿勢を広く社会に発信して参ります。

また、24年度から始まった「スキャンツール基本研修」について、継続的な実施を支援するとともに、25 年の「スキャンツール応用研修」が円滑に実施されるよう協力します。さらに、新技術対応工場であることをユーが識別できるように「スキャンツール活用事業場」の認定制度を開始し、周知活動を行って参ります。

一方、整商連におきましては、引き続きスケールメリットを生かして、整備事業に必要な用品等の共同購買事業を中心に新規取り扱い商品の開発を行うとともに、今後も品質の良い商品を安価に継続的、安定的に供給することに努めて参ります。なお、組合員のコンプライアンス・収益の両面から、日立グループと提携し推進している「レンタカーによるサービス」に福祉車両の導入支援を加え、普及・拡充に努めて参ります。

また、自動車整備近代化資金に替わる組合員の金融支援策として、平成22 年度に創設しました「自動車整備業エコローン」の推進を図るとともに、有利な金融情報の収集及び提供を行って参ります。

商工組合の運営基盤強化につきましては、「商工組合事業のあり方に関する新たな提言」に基づき実施されたを把握・検証し、更に各組合との連携を深め、推進計画を実践することにより商工組合事業の活性化を図って参ります。

以上、本年の取り組みの一端を申し上げましたが、日整連は4 月1 日に一般社団法人への移行を行い、新制度に基づいて今後とも適正な法人運営に努めて参ります。日整連・整商連としましては、整備業界を取り巻く環境が変化する中で、整備業界が自動車ユーザー並びに社会からの信頼を得て、業界全体の活性化と継続的な繁栄を図ることができるよう、会員・組合員事業場の経営基盤の強化を図るため諸事業を推進して参ります。

会員・組合員の皆様には、本年も当会事業に一層解とご協力をお願い致しますとともに、関係ご当局をはじめ関係各位のご指導並びにご支援を切にお願い致しまして、年頭のご挨拶と致します。