小山自動車

これが究極の整備工場だ! 小山自動車

2階は自宅。飼い犬がいるなど、何処にでもある街の整備工場らしさを見せるのが小山自動車(小山明代表)の印象だ。

「我々は自動車整備を生業としておりますので、技術習得や情報収集、新商品の導入は当たり前のことです。車検整備でも隅々まで点検しますし、入庫された状態よりも良い状態でお戻しするのが基本です。機材や知識の問題で同業者及び、ディーラー様などから仕事をご依頼頂くケースが多いです。依頼先のお客さまのことを考え、同業者の仕事は最優先に行っております。逆に一般のお客さまはウチを理解して『時間が掛かっても確かな仕事』を求める方が入庫されます。
他の会社でさじを投げられた旧車や想いが詰まったクルマ、普通の軽自動車など、幅広く入庫します」と小山明社長。

そんな小山自動車の特長は最後の駆け込み寺のような懐の深さである。30機を超えるスキャンツールを巧みに使い分け、外車はもちろん最新のHVにも対応する整備知識を持っている点を見ても容易に想像が出来る。専用工具はもちろん、金属加工に対応出来る点も見逃せないが、自動車整備に対して真剣に取り組んでいる点が深みをより濃くさせている。

 顧客と自動車に真剣

小山自動車は顧客の顕在的なニーズと潜在的なニーズを同時に叶える。それは自動車に対して真剣に向き合っているからこそ出来ることである。故障の原因に対して徹底的にフォーカスし、ユーザーの個別の癖や乗り方などを加味し、整備提案を行う。「一般のお客さまに多いのですが、ミッションオイル交換などはとても喜ばれます。高額なオイルでもしっかりと提案し、交換後、お客さまが乗って体感出来るので、リピート率も高いです。エンジンオイルにしても乗り方や癖で提案するオイルを変えています。長距離乗られる方やストップ&ゴーが多い方など、様々なお客さまの乗り方を見極めてこその整備です。どんなクルマであったとしても新車の状態に近づけることは出来ます。ですが、それ以上の状態にして安心して乗って頂けるようにするのが我々の本当の仕事です」と小山社長。

自社指定のオイルを入れる、安いオイルとハイエンドオイル2種類しか無いといった工場が多い中で、10種類以上にも及ぶオイル(エンジンオイル以外も該当する)を持ち、顧客によって使い分けている。一般的な車検や重整備であったとしても小山自動車に掛かれば最終的には直す+αとなる。

 小細工など一切無く自動車整備そのもので満足度を高めリピーターを創造していく

既存のビジネスを突き詰めた究極の形が小山自動車と言える。同時にディーラーと上手に付き合う好事例であるとも言える。同社に『下請け』という認識はなく、外注先としての矜持を見せている。

「情報収集は欠かせませんので、業界誌や展示会はくまなくチェックします。ですが、自分の努力だけで分からないものは素直に聞くようにしています。ディーラー様のメカニックの方にも弊社を利用していただいているので、ギブ&テイクで最新のHVなどの情報をこちらから聞かなくても教えてくれます。もちろん彼らが手を付けられない古いクルマは我々の領域ですので、存分に力を振るいます」と、共存共栄を図るという小山社長。

一般的な整備工場にとってディーラーはライバルになりがちである。もちろん新車の仕入れ先としての付き合い方もあると思う。それが決して悪いわけではないが、小山自動車とディーラーの関係は理想的な関係と言える。互いの領分を上手に使っていると言えるのではないだろうか。

「一般のお客さまは全体で見れば少ないですが、他で断られた方が新規で来店されます。既存の方も多く、リピーターとして来店されますが、いかんせん時間が掛かってしまうので、ご迷惑をかけてしまうこともあります。ですが、理解の深い方ばかりで助かっています」と小山社長。
顧客に提案する姿はさながら顧客を教育しているとも言える。この環境は自動車整備工場にとって理想の姿と言える。

 チューニングショップの背景

小山自動車はその昔チューニングショップとして名を馳せていた。某メーカーから車両製作を依頼されるなど、メカニズムに対する造詣の深さにもうなずける。メカニズムはもちろん、電子整備の知識=スキャンツールが無ければ昨今の自動車は整備が出来ないのは当たり前だが、小山自動車はそんな時代になることを予見して15年以上前から積極的に導入をしている。「スキャンツールの導入は、我々の仕事がクルマの整備である以上、当たり前のことです。車検であっても一般入庫であっても完璧な状態でお客さまに乗って頂くことが何よりの幸せです」と小山社長は語る。

 整備の基本は整理整頓

「工場が汚れている、工具がメンテナンスされていなければ、すぐに作業が出来ません。作業環境の美化は作業効率を上げます。自動車を整備する上で大切なのは美化作業です。部品を交換したとして、その交換した部品が汚かったら機能に問題がなくても不安は残りますし、いずれ故障の原因となってしまうかも知れません。だからこそ、洗浄や整理整頓が大切なのです。何より工場内が汚れていては良い仕事が出来ませんし、お客さまも信頼を於いてくれません」と小山社長。小山自動車を見渡すと確かに建物自体の老朽化や経年劣化は見受けられる。だが、日常的に使われる工具などはしっかりと磨かれている。日常使われない機器であっても直ぐに使用出来るようにメンテナンスを怠らない。

そんな小山自動車は県内、県外そして国外からも多くのメカニックが見学に来るという。「何も特別なことはやっていません。当たり前のことをやっているだけです」と小山社長は日常の仕事を語る。確かに当たり前のことではあるが、誰もが出来る、行っているわけではない。勝ち残る姿は様々だが、小山自動車の姿は整備工場の可能性に光を見せた。

小山自動車
代表者 小山 明
広島県福山市曙町1-2-1
TEL:084-957-5858 FAX:084-957-5865

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