自動車を廃車にする際、所有者がまず確認しておきたいのが「使用済み自動車を誰に引き渡すのか」という点です。
使用済み自動車とは、いわゆる廃車として処理される車両のことです。自動車リサイクル法では、使用済み自動車を適正に処理するため、引き渡し先やリサイクル料金の管理、解体後の確認方法などが定められています。
この記事では、使用済み自動車の引き渡し先、リサイクル料金の支払い、中古車購入時の注意点、自動車重量税の還付制度、廃車後のリサイクル状況の確認方法について解説します。
使用済み自動車は誰に引き渡すのか
自動車の所有者が廃車にする場合、使用済み自動車は、都道府県知事から「引取業者」として登録を受けた事業者に引き渡します。
引取業者には、自動車販売業者や自動車整備業者などが含まれます。所有者は、こうした登録済みの引取業者に対して、その車両を「使用済自動車」として引き取るよう依頼します。
なお、引取業者は、車両を引き取る際に、その自動車のリサイクル料金が資金管理法人に預託されているかを確認する義務があります。廃車を依頼する際は、リサイクル券や車検証など、必要な書類を事前に確認しておくと手続きがスムーズです。
自動車リサイクル料金はいつ、どこに支払うのか
自動車リサイクル料金は、自動車の所有者が資金管理法人に対して支払う費用です。資金管理法人とは、自動車リサイクル料金を管理する第三者機関のことです。
新車の場合は、車両の購入時にリサイクル料金を支払うのが一般的です。リサイクル料金を支払うと、リサイクル券が発行されます。リサイクル券は、廃車時や中古車売買時に確認が必要となる場合があるため、車検証などと一緒に保管しておくことが大切です。
中古車を購入した場合のリサイクル料金はどうなるのか
中古車を購入する場合、その車両がすでにリサイクル料金を支払い済みかどうかを確認する必要があります。
自動車リサイクル法の施行後に新車として販売された車両であれば、通常はすでにリサイクル料金が支払われています。そのため、中古車として購入する際に、新たにリサイクル料金を支払う必要はありません。
ただし、取引上は「リサイクル料金支払い済みの自動車」として、車両価格にリサイクル料金相当額が上乗せされることが想定されます。中古車を購入する際は、車両価格とは別にリサイクル料金相当額が表示されているかを確認しておくとよいでしょう。
一方、自動車リサイクル法の施行前に新車として販売された車両を中古車として購入する場合には注意が必要です。その車両が法施行後、最初の車検をまだ迎えていない場合などは、前の所有者がリサイクル料金を支払っていない可能性があります。
その場合は、現在の所有者が新たにリサイクル料金を負担することになります。
自動車リサイクル料金はいくらか
自動車リサイクル料金は、車両の大きさやエアバッグ類の有無、エアコンの有無などを踏まえて、自動車メーカーや輸入販売業者が車種ごとに設定・公表しています。
料金の目安は、およそ6,000円から1万8,000円程度ですが、実際の金額は車両によって異なります。
各自動車メーカーや輸入販売業者は、自社ホームページなどで自動車リサイクル料金を公表しています。廃車や中古車売買の前には、対象車両のリサイクル料金を確認しておくことが重要です。
自動車重量税の還付制度と自動車リサイクル法
自動車リサイクル法の本格施行にあわせて、自動車重量税の還付制度が導入されています。
これは、自動車の所有者が使用済み自動車を引取業者に引き渡し、その自動車が確実に解体された場合に、自動車検査証の有効期間の残存期間に応じて、自動車重量税の還付を受けられる制度です。
この制度は、使用済み自動車を適正に引き渡すことを促すための仕組みでもあります。廃車にする際は、リサイクル料金だけでなく、自動車重量税の還付が受けられるかどうかも確認しておきたいところです。
なお、自動車重量税の還付手続きには、マイナンバー制度が関係する場合があります。自動車重量税還付とマイナンバーについては、下記の記事も参照してください。
自動車重量税還付とマイナンバーについてはこちら
http://www.seibikai.co.jp/archives/business/mynumber/2533
廃車後に適正にリサイクルされたか確認する方法
使用済み自動車の最終所有者は、自分が引き渡した車両が適正にリサイクルされているかを確認することができます。
確認する際は、その自動車を引き渡した引取業者に問い合わせるほか、情報管理センターの照会サービスを利用する方法があります。
使用済み自動車は、引取業者からフロン類回収業者、解体業者、破砕業者などへと引き渡され、各工程で適正に処理されます。リサイクル工程の進捗は、電子マニフェスト制度によって管理されています。
下記ページから、使用済み自動車の処理状況を確認することができます。
使用済み自動車の処理状況確認はこちら
http://www.jars.gr.jp/gus/exju0010.html
まとめ
使用済み自動車を廃車にする際は、都道府県知事の登録を受けた引取業者に車両を引き渡す必要があります。引取業者には、自動車販売業者や自動車整備業者などが含まれます。
また、廃車手続きでは、リサイクル料金が支払い済みかどうか、自動車重量税の還付が受けられるかどうか、廃車後に適正にリサイクルされたかを確認することが重要です。
中古車を購入する場合も、リサイクル料金の支払い状況を確認しておくことで、後々のトラブル防止につながります。使用済み自動車の引き渡しや廃車手続きでは、リサイクル券や車検証などの書類を整理し、登録済みの引取業者に相談することが大切です。