塗料用シンナー、メーカーから直接購入可能に 経産省が6月23日開始   ― アスクル物流網で自動車整備事業者へ直送 ―

赤澤亮正経済産業相は6月19日の閣議後会見で、シンナーメーカーが自動車整備事業者や工務店などの需要家へ塗料用シンナーを直接販売する仕組みを新設し、6月23日(火)から注文の受け付けを始めると明らかにした。通販大手アスクルの物流網を活用し、卸を介さずに需要家のもとへ直接届ける。中東情勢の影響で続く塗料・シンナーの「流通の目詰まり」に対応する狙いだ。

増産分を確実に届ける「出口」

原油や石油製品は、日本全体として必要となる量は確保できているものの、供給の偏りや流通の目詰まりが生じている。とりわけシンナーや塗料は入手しづらい状況が続き、現場から不安の声が多く寄せられてきた。政府は6月3日から、シンナーの原料となるトルエン等の供給を最大で例年の1.8倍まで拡大し、増産を後押ししている。今回の直接販売スキームは、この増産分を需要家のもとへ確実に行き渡らせる「出口」にあたる。

23日にアスクル上で受付開始

新たな仕組みでは、6月23日にアスクルのウェブサイト上に専用の受付ページが立ち上がり、同日から需要家の注文受け付けを開始する。注文された塗料用シンナーは、シンナーメーカーからアスクルの物流網を通じて需要家へ直接配送される。卸売業者を介さないため、必要な量を必要な事業者へきめ細かく届けられる点が特徴だ。赤澤経産相は「直接シンナーメーカーから届けることで、よりきめ細かい対応ができる」と述べた。

価格上昇の抑制効果にも期待

直接販売には、供給量の確保に加えて価格面の効果も見込む。赤澤経産相は「玉(ぎょく)が出てくることとあわせて、需給逼迫による価格上昇を抑制する効果も一定程度期待できる」と語り、原料増産と直接販売の両輪で需給の安定を図る考えを示した。

車体整備の現場直結 相談窓口は国交省

塗料用シンナーは自動車補修・車体整備の現場に欠かせない資材であり、供給不安はボデーショップの稼働に直結する。シンナー不足に関する相談は従来、国土交通省の「燃料油や石油製品等の供給に関する相談窓口」で受け付けており、寄せられた情報は経済産業省に共有されてきた。直接販売スキームの開始に伴い、今後はこの情報が通販会社にも共有される。必要な物資を必要な事業者へ届ける体制づくりが、官民連携で一歩進む。

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