「見せる整備工場」として

自動車整備業の接客対応術50

見せる整備工場を目指すことは、大変な知恵と工夫の発揮が必要となります。整備メニューを細かく、「エコノミー」や「デラックス」などの商品を作ったとしても、その商品を実際にどう見せるかの工夫によって変わります。見せることとは、「外見」「商品」「技術」「言葉」「態度」「誇り」を見せることです。工場の外観や内部そしてユニホームなどの「外見」が美しく目立っていても、お客様が真に欲しい「商品」「技術」が貧素では化けの皮が剥がれてしまいます。

「商品」「技術」が確かでも「外見」が汚く危うげであってはお客様は近寄ることをためらいます。「外見」「商品」「技術」が立派であっても、「言葉」「態度」に問題が見えると、お客様は次回の利用や友人の紹介をためらいます。さらには、「外見」「商品」「技術」「言葉」「態度」が優れていても、そこに働く人達から整備と会社に「誇り」が見えないと、すべてはごまかしのうその世界に見えます。整備工場が見えるための工夫の一端は、お客様が見ることができない場合を想定すると理解できます。例えば、多くの工場で交換した部品をお客様に見せることを実施してきたと思いますが、お客様が「その部品は、本当に私の車のものか」との疑いを持つことを払拭することはできませんでした。これを立会い整備で見せれば「納得」します。

しかし、立会い整備ができないときにどうすればよいか、これまでは、電話で状況を説明し修理の了解を得るのが関の山でしたが、今では簡単に動画の撮影ができるために、工夫次第ではお金もかけずに整備状況を見せて説明することができます。

インターネット、スマホ、動画共有やSNSの普及によって、費用をかけずとも今までできなかった、サービスを行うことができます。ビデオカメラを買わなくても難しいシステムを使わなくても、今世界にあふれているシステムを使いこなすことによって、大幅にサービスを向上させることができます。今の時代、自動車整備の仕方などは、個人でも動画にアップして紹介しているほどです。

例えば、整備士にウェアラブルカメラをつけて、実際の整備士目線で作業を体感してもらい、お客様では見れない車の内部を見せて説明したりするなど、お客様が求めるサービス、表現の仕方を時代に合わせて行うことが整備業界でも必要になってきます。

広告