資源マーケット情報 2022年12月

鉄スクラップ

鉄スクラップの12月市場は、月初の段階では、前月からの弱気ムードが続いていたが、海外鉄源市況の反騰のもとで日本からのアジア向け輸出船積みルートでは引き合いが強まり、関東鉄源協同組合の輸出落札価格が浜値、地区炉前価格を上回る結果となった。こうした輸出高を受け国内炉前価格は上昇に転じた。

東京製鉄では、11月30日から全工場で500円方の値下げとなっていたが、12月14日より全工場で2,500~3,000円方の値下げとなり、田原工場は3,000円上げて海上・陸上特級4万9,000円、名古屋サテライトは3,000円上げて陸上特級4万8,500円、岡山工場は3,000円上げて海上・陸上特級4万9,000円、九州工場は3,000円上げて海上・陸上特級4万9,000円、宇都宮工場は2,500円上げて陸上特級4万9,000円、高松鉄鋼センターは3,000円上げて陸上特級4万8,000円となった。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートでは、関東鉄源協同組合の12月9日の輸出テンダーでは、落札平均価格はトン当たり4万7,568円で前々月比2297円の値下がりとなったが、その時点での浜値、地区電炉メーカーの炉前価格を上回った。

粗鋼生産

11月の全国の粗鋼生産は718万3,600トンで前年同月比10・7%減少となり、前年同月比では11ヵ月連続の減少となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は518万5,100トンで前年同月比11・1%減少となり11ヵ月連続の減少、電炉鋼は199万8,500トンで同比9・5%減少となり4ヵ月連続の減少となった。

非鉄金属

非鉄金属については12月の銅地金価格は、上旬は上昇の動きとなったが、中下旬と下げ局面となった。12月1日からは3万円上げて119万円とした後、12月8日からは1万円上げて120万円としたが、12月14日から1万円下げて119万円、12月19日からは1万円下げて118万円とした。その後も、12月21日からは2万円下げて116万円とした。海外安ムードでの越年となった。年明けについては、1月4日よりさらに2万円下げて114万円とした。

[再生資源市場]

※鉄スクラップ 2022年7月 2022年8月 2022年9月
東京製鉄 41,000円 (7/29) 47,000円 (8/30) 50,000円 (9/29)
関鉄源輸出 44,554円 (7/12) 42,061円 (8/10) 51,040円 (9/9)
※銅
LME銅 7591.5ドル (7/27) 7,707ドル (9/7) 7,746ドル (9/23)
国内銅 108万円 (7/27) 116万円 (9/7) 113万円 (9/26)
※鉄スクラップ 2022年10月 2022年11月 2022年12月
東京製鉄 50,000円 (10/19) 46,500円 (11/30) 49,000円 (12/14)
関鉄源輸出 49,865円 (10/12) 不調 (11/9) 47,568円 (12/9)
※銅
LME銅 7,662.5ドル (10/27) 7,966ドル (11/28) 8,308ドル (12/21)
国内銅 120万円 (10/27) 116万円 (11/28) 116万円 (12/21)

[鉄鋼]

2022年11月
粗鋼生産計 718万3,600トン (前年比 10.7%減 )
転炉鋼 518万5,100トン (前年比 11.1%減 )
電炉鋼 199万8,500トン (前年比 9.5%減 )
小形棒鋼 66万3,200トン (前年比 4.1%減 )
H形棒鋼 30万3,300トン (前年比 4.1%減 )
11月新設住宅着工戸数 7万2,372戸 (前年比 1.4%減 )
2022年11月
粗鋼世界計 1億3,910万トン (前年比 2.6%減  )
中 国 7,450万トン (前年比 7.3%増   )
インド 1,040万トン (前年比 5.7%増   )
アメリカ 640万トン (前年比 10.5%減  )
韓 国 480万トン (前年比 18.1%減  )
ロシア 560万トン (前年比 9.6%減  )
トルコ 240万トン (前年比 30.7%減  )

[電炉製品]

東京製鉄(12/19)
異形棒鋼(D13~25) 97,000円 (前月比 横ばい)
 H形鋼(中幅) 124,000~136,000円 (前月比 横ばい)
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