資源マーケット情報　2021年8月

鉄スクラップ

鉄スクラップの8月市場は、輸出市況の続落から国内炉前価格も値下がりとなるなど反落局面が続く状況となった。

東京製鉄は、8月3日から田原工場で炉前購入価格を500円値下げ（新断類を除く）、海上・陸上特級とも4万9,500円とした。8月20日から全工場で500円方の値下げとなり（田原、岡山工場のみ新断類据え置き）、田原工場は海上・陸上特級とも4万9,000円、岡山工場は海上・陸上特級とも5万円、九州工場は海上・陸上特級とも4万8,500円、宇都宮工場は陸上特級4万8,500円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも4万8,500円とした。

その後、8月20日からは田原、高松鉄鋼センターの値下げ。8月28日からは全工場で500円方の値下げ（岡山工場のみ新断類据え置き）、田原工場は海上・陸上特級とも4万8,000円、岡山工場は海上・陸上特級とも4万9,500円、九州工場は海上・陸上特級とも4万8,000円、宇都宮工場は陸上特級4万8,000円、高松鉄鋼センターは海上・陸上特級とも4万7,000円とした。月が変わって、9月3日からは宇都宮工場が500円下げて、陸上特級4万7,500円とした。

アジア向けの鉄スクラップ輸出船積みルートについてみると、関東鉄源協同組合の8月19日の輸出テンダーでは、平均落札価格は前月比1,242円値下がりの4万6,646円となった。

海外市場では、米国スクラップのトルコ向け輸出価格は、CFR450ドル台前後と軟化してきている。新断、HSなどの上級スクラップのアジア向け需要は、拡大基調にあり、H2との価格格差は拡大してきている。

粗鋼生産

7月の全国の粗鋼生産は、800万6,800トンで前年同月比32.5%増加となり、前年同月比をみると5ヵ月連続の増加となった。粗鋼生産を炉別にみると、転炉鋼は604万9,700トンで前年同月比37.1%増加、電炉鋼は195万7,000トンで同比20.1%増加となっている。

前年同月比でみると、転炉鋼、電炉鋼ともに５ヵ月連続の増加となっている。前年同月が大幅減となった反動で高い伸びが続いてきている。

非鉄金属

非鉄金属については、8月の銅地金価格は、上下動が続いたが、下落傾向が見られた。月末は111万円まで価格は回復した。8月4日には2万円下げて109万円、18日には3万円下げて106万円、20日には3万円下げて103万円とした。

この価格を底値として、8月24日には3万円上げて106万円、27日には1万円上げて107万円とした。月が変わって9月1日からは、3万円上げて110万円としている。世界的な需要拡大は、価格を支える材料となってきている。

[再生資源市場]

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