バンザイ第100期決算、営業・経常とも創業来最高益 売上高430億6,200万円 新商品9点も発表

株式会社バンザイ(東京都港区芝、柳田昌宏社長)は2026年6月25日、第100期定時株主総会後の定例プレス発表会で、2025年度(第100期/2025年4月1日〜2026年3月31日)の決算概要と、2026年度(第101期)の経営方針、新商品などを公表した。第100期の総売上高は430億6,200万円(前期比18億8,700万円増、104.6%)と創業来3番目の実績となり、営業利益・経常利益はともに創業以来の最高益を更新した。一方、設備投資需要の一巡や人員確保の遅れなどを織り込み、第101期は減収減益の計画とした。

第100期 決算ハイライト

総売上高 430億6,200万円 前期比 +18億8,700万円(104.6%)
営業利益 31億900万円 前期比 +2億2,100万円(107.7%)/創業来最高
経常利益 31億900万円 前期比 +2億200万円(107.0%)/創業来最高
当期純利益 22億6,300万円 前期比 +2億1,300万円(110.4%)

本業・不動産・ホテルがそろって増収

本業の整備機器販売は、整備工場の改築・老朽化設備の更新需要が引き続き旺盛だったことに加え、人材不足を背景とした省力化機器や、工場の環境改善機器への設備投資需要が拡大し、堅調に推移した(前年比104.6%)。不動産事業は前年比102%と安定的に推移。ホテル事業は出張・旅行による宿泊需要の増加で年間を通じて高稼働率を維持し、前年比104.5%と2018年の開業以来最高の売上を記録した。本業・不動産・ホテルを合わせた全体の売上高は、創業来3番目の実績となった。

収益面では、福島義一管理副本部長が利益率改善の要因として、①売上の増加、②コスト上昇分の価格転嫁が少しずつ進んだこと、③提案型営業の推進——の3点を挙げた。ベースアップや各種手当の引き上げによる人件費の大幅増という逆風を吸収し、営業利益・経常利益とも創業以来の最高益を達成した。

【第97期〜第101期】損益の状況(単位:百万円)

第97期
2022年度
第98期
2023年度
第99期
2024年度
第100期
2025年度
第101期計画
2026年度
売上高 34,280 38,755 41,174 43,062 40,620
営業利益 1,060 2,002 2,887 3,109 1,400
経常利益 1,112 2,027 2,906 3,109 1,400
当期純利益 751 1,565 2,049 2,263

※表示単位未満の端数は切り捨て表示。

第101期は減収減益計画 設備投資の一巡と人員確保を織り込む

第101期の計画は、売上高406億2,000万円、営業利益・経常利益はそれぞれ14億円とした。足元の受注は引き続き安定しているものの、数年続いた取引先の設備投資がある程度落ち着くと見込まれること、人員確保が計画通りに進んでいない現状を踏まえ、現場社員が意欲を持って力を発揮し続けられる達成可能な水準として、減収減益の計画とした。経費面では、中東情勢や円安の継続による資材・原材料の供給制約、給与水準の引き上げによる人件費増加を見込んでおり、収益への影響は避けられない状況とみている。

柳田社長は「自動車技術の高度化や法令改正により整備業界を取り巻く環境は大きく変わりつつある。変化に対応した新たな商品・サービスの創出に引き続き努め、信頼を企業活動の根幹に据えながら、お客様に選ばれ、社会から必要とされる企業を目指す」と述べた。新中期ビジョンの最終年度となる第101期では、DXの推進、業務効率化、働きやすい職場づくりにも取り組む方針を示した。

営業本部の基本戦略 重点取引先への集中と弱取引ディーラー攻略

荒木龍紀営業本部長は、第101期の営業本部基本戦略として6つの柱を示した。系統系列戦略では、重点取引先の選択と営業力の集中、弱取引ディーラーの攻略支援、本社関連部門と支店の連携強化、大口商談の積極的営業支援を掲げる。商品力強化戦略(調達部)では既存取扱商品の品質向上と取扱商品の選択と集中、競争力のある調達力を、販売力強化戦略(営業企画開発部)では競争力のある商品開発やバックアップ体制の強化、社員教育の継続強化などを進める。

第101期 営業本部 基本戦略

◆ 系統系列戦略:①重点取引先の選択と営業力の集中 ②弱取引ディーラー攻略支援 ③本社関連部門と支店の連携強化 ④大口商談の積極的営業支援
◆ 販売店戦略:①販売店サポートの強化
◆ サービス戦略:①作業・工事に係わる法令遵守と安全対策 ②安全推進活動からの定期点検によるサービス売上の向上と代替促進 ③サービス業務環境の改善
◆ 商品力強化戦略(調達部):①既存取扱商品の品質向上 ②取扱商品の選択と集中 ③競争力のある調達力
◆ 販売力強化戦略(営業企画開発部):①競争力のある商品開発 ②バックアップ体制の強化 ③社員教育の継続強化 ④イベントによる販売促進
◆ キャンペーン戦略:①営業本部キャンペーン ②メーカー協賛キャンペーン

役員人事 柳田社長が留任、管理本部長を兼務

株主総会後の取締役会で各取締役の委嘱業務を決定し、柳田昌宏社長が留任した。今期は柳田社長が管理本部長を兼務する。これまで取締役管理本部長を務めた山田卓志氏は退任し、当社理事に就任。経理部長の野口哲氏が取締役(新任)に就任し、福島義一氏とともに管理本部副本部長を務める。そのほかの取締役・監査役に大きな変更はない。

〈主な取締役〉代表取締役社長・柳田昌宏(管理本部長)/常務取締役・小池則之(技術部・サービス部担当、萬歳工業常務取締役)/常務取締役・荒木龍紀(営業本部長)/取締役・木村亨(海外販売部長)/取締役・丸村智己(営業本部副本部長)/取締役・福島義一(管理本部副本部長、経営企画管理室長)/取締役(新任)・野口哲(管理本部副本部長、経理部長)

質疑応答から 作動油不足、車検機器の伸長、人材確保が話題に

作動油(サードオイル)の調達難が深刻化

中東情勢の影響で、市場では作動油(サードオイル)の品薄が深刻化している。同社でもリフト関係を中心に作動油を使う機器が多く、調達に苦労しているのが実情だという。全国8拠点すべてで調達が難しく、価格は従来の2〜3倍でなければ集めにくい状況。対応としては、緊急性のある修理など既存客の補修用を優先して確保し、新規導入については一定の納期猶予をもらって対応しているとした。

主力の車検機器、トリプルテスターが伸長

第100期に伸び率が大きかったジャンルとしては、主力の車検機器、特にトリプルテスターが挙げられた。サイドスリップテスターとブレーキ・スピードメーターテスターを一体化した商品で、従来のコンビネーションテスターからの代替時期が重なったことが伸長の背景とみる。新発売のモータリング装置内蔵仕様を投入し、需要を取り込む。環境機器も好調で、暑熱・環境対策のエアコンや熱を抑えるシート、シートシャッターなどが従来比で伸びているとした。

中堅層の確保と早期育成が課題

社員総数は3月末時点で548名(派遣・アルバイトを含む、前年比11名増)。社員数は増えているものの、ベテラン層の高齢化が進む一方で、30代半ば〜40代半ばの中堅層の比率が低下しているという。中堅層は中途採用での補強が中心となるため、入社後にいかに早く一人前に育てるかが課題で、教育面を従来より強化していく方針を示した。半導体不足などで遅れていた商品供給は、第100期に比べ第101期は改善傾向にあるものの、かつてのような潤沢な在庫水準には戻っていないとした。

新商品9点を発表 車検機器から省力化・環境・EV対応まで

発表会では、丸村智己営業本部副本部長が新商品9点を紹介した。先に開催されたジャパントラックショー2026で出展した手動式高圧部品洗浄機「グローブジェット」や電動ロールプッシャー「モビトラック」も含まれ、グローブジェットは会期中に高い評価を得たという。整備工場の省力化・環境対策ニーズに加え、EV対応機器までラインアップを広げた。

商品名 型式 発売時期
トリプルテスター
モータリング装置内蔵仕様
ABST(M)-180DBIM 2026年5月販売中
電動リフター
ユニバーサルマルチリフター
UML-1500ER 2026年10月予定
埋設フラットアーム式
クリオスネオリフト
DPL-400AMWF 2026年10月予定
エレクトリックタイヤリフター HWQ-200H-BZ 2026年6月予定
手動式高圧部品洗浄機
グローブジェット
PWS-2 2026年6月予定
電動ロールプッシャー
モビトラック
MVE-200T 2026年6月予定
暑熱対策ミストシステム
クールメカニック
CLM-04 2026年7月予定
大型車整備用1柱式リフト
スーパープラトンビッグ
TL-PS151(FK)
TL-PS151(FK)-C
2026年10月予定
可動式急速充放電器
POCHA+(ポチャプラス)
MV2F-15K-QC 2026年7月予定

注目の「トリプルテスター モータリング装置内蔵仕様」は、モータリング用モーターをテスター本体に内蔵することで、付属に伴う追加の基礎工事が不要となる。従動軸に速度検知装置を搭載した車に対し、ローラーをモーターで強制的に回転させてスピードメーター検査が行える。許容軸重はモータリング装置使用時で2,000kg、標準使用時で3,600kgとし、軽自動車から普通乗用車まで対応する。

「クリオスネオリフト」は、BEV等の重量増加車両にも対応する機械式ロック装置を搭載した埋設フラットアーム式リフト。能力4トン・3段アームの採用で、軽自動車から小型トラックまで幅広く適合する。「POCHA+(ポチャプラス)」は、出力15kWのEV急速充電器機能と、停電時にEVから設備へ電力を供給する給電機能を一体化。高圧受電設備やキュービクル増設、高圧配線工事が不要で、導入コストを大幅に抑えられる点を訴求する。

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