東京都自動車部品組合が第76回通常総会 自動車優良部品の普及へ連携強化

東京都自動車部品組合は2026年5月19日、第76回通常総会を都内で開催し、令和7年度事業報告および収支決算、令和8年度事業計画ならびに収支予算案、役員改選の各議案を審議した。各議案はいずれも原案通り承認され、部品流通を取り巻く経営環境が大きく変化する中で、会員各社の連携を深め、自動車優良部品の普及とアフターマーケットの発展に向けた取り組みを進めていく方針が示された。

物価高・金利高・円安など変化への対応が課題に

冒頭、大野洋一理事長は、物価上昇や金利高、円安など、企業経営を取り巻く環境が急速に変化していることに言及した。自動車部品商や部品卸商、優良部品メーカーにとって、仕入価格や物流費、人件費の上昇は大きな経営課題となっている。

大野理事長は、こうした状況を踏まえ、「極端な変化にどう適応していくかが重要になる」と述べ、組合員各社が持つ経験や技術、人的ネットワークを生かしながら、組合活動をより実効性のあるものにしていく考えを示した。

総会は、組合員64名のうち、出席28名、委任状32名、計60名の参加により成立した。報告事項では、令和7年度の組合員異動について、加入・退会ともになく、3月末現在の組合員数が64社であることが報告された。また、長年理事として組合運営に尽力した浅間自動車部品株式会社の宮坂雅夫氏に対し、理事会において功労金が贈呈されたことも報告された。

部会活動や人材育成を通じて部品流通を支える

令和7年度事業報告では、第75回通常総会の開催をはじめ、二次会、会計監査、各部会活動、新年名刺交換会、東京オートパーツ会、青年経営懇談会「ふづき会」の活動など、年度計画に基づく各事業の実施状況が説明された。

特に「ふづき会」では、定時総会のほか、例会や見学会を実施。若手・次世代経営者の交流と研鑽の場として活動を継続した。自動車アフターマーケットでは、整備技術の高度化や車両の電動化、流通構造の変化などへの対応が求められており、部品商やメーカーにとって人材育成は重要なテーマとなっている。

令和8年度は部会間連携を強化

令和8年度事業計画では、前年度の方針を基本的に踏襲しつつ、部会活動の活性化と部会間連携の強化を掲げた。

人材育成事業では、講習会・研修会の開催、青年経営懇談会の充実、販売士制度への対応、工場見学や海外業界視察の実施などを予定している。さらに、行政協力や金融・生産に関する情報共有、退職積立金制度を中心とする福利厚生事業、新年名刺交換会やゴルフ会などの親睦事業、関係団体との連携強化、ホームページの充実にも取り組む。

自動車優良部品の普及には、製造、卸、小売、整備の各段階で正確な情報が共有されることが欠かせない。組合活動を通じて部品商とメーカーの接点を増やすことは、信頼性の高い部品流通の維持にもつながる。

創立75周年事業に予算計上

また同組合は本年度、創立75周年を迎えることから、記念事業費として予算を計上した。

大野理事長は、創立70周年時に記念誌を発行したことに触れながら、今回は各部会や委員会の活動を踏まえ、座談会などを含めた記念企画を検討していく意向を示した。長年にわたり首都圏の自動車部品流通を支えてきた同組合の歩みを振り返るとともに、次世代に向けた情報発信の機会とする考えだ。

株式会社TOKAIの石戸六男氏を顧問に

役員改選では、新たな役員体制が承認された。あわせて、株式会社TOKAIの石戸六男氏を顧問として委嘱することが了承された。

原材料費や物流費、人件費の上昇が続き、自動車アフターマーケットを取り巻く環境は厳しさを増している。一方で、補修部品や自動車優良部品は、整備現場の品質確保とユーザーの安全・安心を支える重要な存在である。

東京都自動車部品組合は、製造・卸・小売の垣根を越えた連携を深め、会員企業の事業継続と業界発展を支えるとともに、自動車優良部品のさらなる普及に向けた取り組みを進めていく。

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