自動車整備業の経営力向上への指針

国土交通省は7月1日に自動車整備業分野に係る経営力向上に関する指針を発表した。

自動車整備業界の現状について、平成27年度調査の総整備売上高は約5兆5千億円となった。ピーク時の売上高約6兆6千億円(平成7年度)と比べると約1兆1千億円の減少である。市場規模がマイナス傾向であるにも関わらず、整備工場の事業場数は大幅に増加している。平成7年度調査では約8万3千ヵ所だった事業場数が、平成27年度調査では約9万2千ヵ所と約9千ヵ所の増加であり、整備事業者間の競争激化が進んでいる。従業員数は約54万6千人であり、整備要員数が10人以下の事業場が全体の76.9%と占めている。

総整備売上高の内訳を見ると車検整備が39.7%、定期点検整備が6.2%、事故整備が21%、その他が33.1%である。この中でも定期点検整備について自家用乗用車の実施率は54%といまだに少なく、国土交通省としても定期点検整備実施率の向上を目指すとしている。

国土交通省は定期点検整備入庫増加率の目標を定めており、定期整備に関する入庫台数の伸び率が5年間の計画の場合2%、4年間の計画の場合1.5%、3年間の計画の場合1%の目標値としている。

自動車安全技術は急速に発達しており、ASV(先進安全自動車)の装着台数の推移を見ると平成26年度は平成25年度と比べ2倍以上増加して500万台を超えている。

自動車安全技術の拡大によって、事故が減少し、事故整備売上の比率が下がることが予想される。整備工場が生き残るためには、最新技術への対応が不可欠となるが、整備設備への投資や、高度化に対応した人材育成などが課題になっている。

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